内容説明
18~19世紀に始まった東アジアにおける英語受容の取り組みを解明。中国の『〓〓〓国訳語』『華英通語』、日本の『諳厄利亜語林大成』『増訂華英通語』などの初期英語辞書・学習書の内容を分析し、それらがいかにして編集されたかを明らかにするとともに、日本人の英語学習と中国の語学書の関わり、英語音声の知覚と表記、音訳と意訳、言語名の歴史、和製英語などの関連する諸問題を論じる。
目次
第1部 初期英語学習書(『華英通語』道光本と中国初期英語学習書の系譜―『華英通用雑話』から『華英通語』咸豊10年本まで;『〓〓〓国訳語』の編纂者と編纂過程―中国最初の英語辞典の分析 ほか)
第2部 注音(清代の欧州諸言語の辞書、学習書における注音方式―音節構造の処理;中国初期英語学習書における流音の注音)
第3部 音訳と意訳(音訳と意訳―概念の体係化と歴史;音訳語における口偏の機能―口偏蔑視表示説の検討 ほか)
第4部 言語名(言語名「英語」の確立;中国語を表す言語名の諸相―その多様性、歴史、用法差 ほか)
第5部 和製英語(和製英語―悪習との訣別;ダッシュ、プライム ほか)
著者等紹介
田野村忠温[タノムラタダハル]
京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学(言語学専攻)。大阪大学大学院人文学研究科基盤日本語学講座教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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