内容説明
軍記物語を基軸に時代をこえ隣接分野をまたいで編む精鋭による論考20篇と当研究会の今後を展望する余録を収録。
目次
軍記物語における斬首の表現―刃を忌避する叙述について
「治承物語」は清盛物語か―冨倉徳次郎説の再検討
『平家物語』都落の和歌について
壇浦合戦平教経の最期―『覚一本平家物語』と『延慶本平家物語』の相違
延慶本『平家物語』第四「六 安楽寺由来事付霊験無双事」と和漢朗詠集注釈との関連
中世粉河寺の歴史叙述と巡礼空間―延慶本『平家物語』第五末・十五「惟盛粉河へ詣給事」を読む
長門本平家物語巻一の清盛関係記事について―唐皮小烏由来譚と流泉啄木由来譚の位置
源平闘諍録の成立環境―関東天台の動向から
古本系『源平盛衰記』伝本再考―早大書入本の意義
『平家物語』の清盛出生譚―頼朝と対を成す『源平盛衰記』の清盛造形〔ほか〕