内容説明
本著では行阿の『仮名文字遣』から近世期の『古言梯』及びそれに連なる仮名遣書まで、成立や特徴、そこから得られる日本語に関わる情報について論じることにより「仮名遣書」の史的変遷を通覧し、当時の文字社会がどのようなものであったのかという背景まで考察を広げ、「仮名遣書の歴史」を「日本語の歴史」として積極的に認識し記述を行う。
目次
序章 仮名遣書の概観
第1章 『仮名文字遣』
第2章 『新撰仮名文字遣』
第3章 中世末から近世初期にかけて編まれた仮名遣書
第4章 『類字仮名遣』『初心仮名遣』
第5章 契沖『和字正濫抄』
第6章 『古言梯』
第7章 『古言梯』に連なる仮名遣書
付 影印 清泉女子大学附属図書館蔵『新撰仮名文字遣』、異本『新撰仮名文字遣』
著者等紹介
今野真二[コンノシンジ]
1958年、鎌倉市に生まれる。早稲田大学大学院博士課程後期退学、高知大学助教授を経て、清泉女子大学文学部教授。専攻は日本語学。著書『仮名表記論攷』(清文堂出版、2001年、第三十回金田一京助博士記念賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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