内容説明
西洋の学術書の翻訳は日本に新しい世界観やものの見方をもたらしたが、その翻訳に取り組んだ蘭学者たちの課題の一つは、如何に東洋の思想を克服した訳語を造るかにあった。本書では、西洋の天文学・暦学、地理学・地学、物理学・化学、植物学におけるいくつかの重要概念が、今日でも用いられている訳語だけでなく、忘れ去られていった訳語も含めて、どのように東洋思想を克服したのか、あるいは克服できずに終わったのかを検討する。
目次
序篇 蘭書の訳述
第1篇 天文学・暦学のことば
第2篇 地理学・地学のことば
第3篇 物理学・化学のことば
第4篇 植物学のことば
研究余滴
資料紹介
著者等紹介
吉野政治[ヨシノマサハル]
1949年福岡県に生まれる。1975年同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、同志社女子大学(表象文化学部)特任教授一般財団法人新村出記念財団評議員。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。