内容説明
芭蕉没後の江戸俳壇について、従来は其角を祖とする江戸座に重点が置かれてきたが、江戸蕉門を看過すべきではない。本書は、「江戸蕉門」の文学史的意義について再考を促し、江戸俳壇の実態解明に向け、その一助となるべく書かれた。時代の移り変わりとともに変化した芭蕉享受の具体的様相を述べるものでもある。天野桃隣・石河積翠・六世孤月・南部畔李の発句集・索引を収録。
目次
1 天野桃隣(芭蕉と桃隣;桃隣の俳諧活動―『陸奥鵆』を中心として;『粟津原』の時代;桃隣発句集)
2 東都蕉門―太白堂(大練舎桃翁;二世桃隣;石河積翠;三世桃隣;四世桃隣;五世莱石;六世孤月;明治時代以後の太白堂)
3 八戸藩主南部畔李公(伝記;作品;畔李発句集)
著者等紹介
松尾真知子[マツオマチコ]
1961年、大阪に生まれる。神戸大学大学院博士課程(後期)単位取得退学。日本学術振興会特別研究員(1993~95年)。専門、日本近世文学・俳文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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