内容説明
春夫文学に流れる美意識を、中国古典との比較研究から初めて鮮明にした渾身の論文集。「典拠篇」は本論の論拠と文献の実態を明らかにする。芥川、太宰、中島敦らを視座に、春夫文学研究の地平を開拓した一書。
目次
第1部 本論篇(佐藤春夫『玉簪花』原典考―“花”と“詩”;佐藤春夫における『聊斎志異』の翻訳・翻案の態度―芥川龍之介・太宰治との比較から;佐藤春夫における『太平広記』の受容―『支那童話集』他をめぐって;佐藤春夫訳『平妖伝』の考察―その成立と背景;佐藤春夫の「人虎伝」解釈―中島敦「山月記」との相違を中心に;佐藤春夫作品に見られる美意識の表象―芥川作品における「火の中からの救出」を視座に)
第2部 典拠篇(『玉簪花』の一典拠「馮燕伝」;蒲松齢著『聊斎志異』;李〓(ほう)ら編『太平広記』
馮夢龍著『平妖伝』
李景亮撰「人虎伝」とその関連資料
沈既済撰「枕中記」)
著者等紹介
張文宏[チョウブンコウ]
河南師範大学外国語学部教授。専門は日本近代文学と日中比較文学。1968年、中国河南省生まれ。河南師範大学外国語学部日本語学科卒業、同大学院修士課程修了、皇學館大学大学院博士後期課程修了、博士(文学)学位取得。河南師範大学助手、講師、准教授を経て、2013年から現職。客員研究員として、三重大学と皇學館大学に於いて共同研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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