内容説明
健三(漱石)の、御住(鏡子夫人)の、養父・島田(塩原)の、そして係累たちの「人生」の刻印を、余すところなく描いた自伝小説『道草』に、真っ向から対峙する『道草』論、14篇を収録する。三者のリレー方式による、同時代から現代に至る「『道草』研究史」・100年のリールを付す。膨大にして詳細な「『道草』研究文献目録」つき。
目次
『道草』論(否定表現からみる『道草』論;『道草』を書くこと;『道草』の表現―換喩及び「彼」の多用について;『道草』―幼時の記憶;「道草」小論―“時間の守銭奴”の“道草”;健三の金銭問題をめぐる一考察;健三と島田―「道草」試論;『道草』の語り手と健三の内面劇―「義父の連印依頼」(七十一回~七十九回)の場合
夏目漱石『道草』論―大正自由主義教育運動前夜の時期を背景に
『道草』が描いた“家族”―明治三十年代から大正初頭を視座として
“裁縫する女”の図像学―明治・大正期における裁縫の社会的意味と漱石作品におけるイメージ
『道草』論―旅からの帰還
『道草』の頃―漱石の書簡を手がかりにして
『道草』論の前提―宗教的な、あまりに宗教的な)
『道草』研究史(『道草』の評価をめぐって―作品発表当時~昭和二十年;『道草』研究史―昭和二十年~昭和四九年;『道草』研究史―昭和五十年~現在)
『道草』研究文献目録
著者等紹介
鳥井正晴[トリイマサハル]
相愛大学人文学部教授
宮薗美佳[ミヤゾノミカ]
常磐会学園大学国際こども教育学部専任講師
荒井真理亜[アライマリア]
甲南女子大学文学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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きつね




