内容説明
「裁判の場で方言はふさわしくない」という裁判官の発言を受けて、裁判傍聴に通いつめ明らかにした、本邦初の「法廷における方言」に関する研究書。機能・権力・言語権の視座から分析し、沖縄やアイヌの言語をめぐる裁判、韓国やアメリカでの書記言語等についても言及しながら、方言で話す権利「方言権」を主張する。あわせて今後の裁判員制度における方言の活用を提案する。
目次
第1章 本研究の目的・意義・方法など
第2章 法廷における大阪(関西)方言の機能
第3章 方言の記録をめぐる問題
第4章 権力・権威の視座より
第5章 言語権・方言権の視座より
第6章 臨床ことば学の立場から
第7章 本研究の問題点と課題など
著者等紹介
札埜和男[フダノカズオ]
1962年大阪府生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。文学博士(大阪大学)。方言学・法言語学・社会言語学専攻。現在、京都教育大学附属高等学校国語科教諭、明治大学法と言語研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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