内容説明
本書は方言比喩をのぞき窓にして、地域社会に生きてきた日本人の感覚的理性に基づく豊かな想像力の実相と独自の特性を、初めて明らかにしたものである。著者は、方言比喩の豊かな世界を切り拓くための視座と方法論を明確に示し、方言比喩によって拡張されてきた意味の世界は常に生活者が生きる環境世界と緊密に相関するものであり、方言比喩の全体に生活文化史が色濃く反映しており、自然に対する濃密な親和性が認められるという独自の特性を解明した。
目次
第1章 方言比喩の世界へ
第2章 方言比喩に見る地方人の想像力
第3章 方言比喩の創造と環境世界
第4章 方言性向語彙における比喩表現の生成と構造
第5章 漁業社会の魚名語彙における比喩の諸相
第6章 子どもたちの想像力
著者等紹介
室山敏昭[ムロヤマトシアキ]
昭和11年鳥取県倉吉市生まれ。昭和39年広島大学大学院文学研究科博士課程を単位習得の上、退学。現在、広島大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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