内容説明
未公開資料でたどる、九州における寛と晶子の足跡。これまで空白であった北九州・若松での寛の講演と晶子挨拶の全容には目をみはるものがある。特に晶子の挨拶は、大正期の晶子自身の社会観を象徴していて注目すべきであろう。また、熊本県人吉で新たに見つかった書簡や、球磨川下りの舟の上での珍しい写真などの豊富な資料を紹介し、晩年の二人の素顔と息吹に迫る。
目次
第1章 寛・晶子と北九州若松(講演会場に於ける晶子の挨拶及び寛の講演内容;福岡から中津へ;補遺、江上孝純と寛・晶子との関係を示す新資料;大正六年、寛・晶子の九州旅行で行を共にした第二の人物)
第2章 寛と晶子最後の九州旅行(阿蘇・内牧温泉と寛・晶子;寛と晶子、人吉に遊ぶ;寛の死、そして晶子の弟子たちへの思い;晶子の死)
著者等紹介
近藤晉平[コンドウシンペイ]
昭和11年(1936)3月、北九州市小倉北区(当時の小倉市)生まれ。明治大学文学部卒業。福岡県内の県立高校及び私立高校国語教師を経て、平成13年(2001)に九州共立大学八幡西高等学校(現、自由ヶ丘高等学校)を定年退職した。昭和45年(1970)4月から昭和47年(1972)3月まで広島大学文学部磯貝英夫研究室の特別研究生として研修。日本近代文学会会員・日本近代文学会九州支部会員・日本社会文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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