目次
第1部 大阪平野の溜池環境の位置づけ(溜池水利の諸機能と類型化;大阪平野の溜池分布と水利システム)
第2部 溜池潰廃の構図と保全への展望(松原市における潅漑用溜池の潰廃傾向;松原市における水利組織と水利秩序の変化 ほか)
第3部 溜池環境の復原と水環境再生施策(近世初期の依網池の復原と水利特性;一七世紀末我孫子村絵図にみる依網池水利の特殊性 ほか)
今後の溜池の役割と課題
著者等紹介
川内眷三[カワウチケンゾウ]
1944年堺市生まれ。現在、四天王寺大学人文社会学部言語文化学科准教授。専門分野は人文地理学、社会科環境教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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坂津
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大阪平野(とりわけ大和川以南の地域)における溜池環境について、現代での潰廃傾向の分析から、近世での狭山池の灌漑・水利秩序まで、幅広い観点で論考を重ねた大著。丹念な実地調査に加え、絵図の解読などの歴史地理学的アプローチにより、大阪平野において溜池がどのように造成、維持・管理され、あるいは潰廃されてきたのかというプロセスが復元されている。古墳周濠(とりわけ大仙陵池)の溜池的な水利用について論じた第十章の視点は新鮮だった。今後の溜池研究の手法的課題としては、GISや定量的分析の導入などが挙げられるだろう。2018/05/15
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