内容説明
皇統迭立と文学形成をテーマとして古代・中世文学そして近世文学へという視座を定め、その諸相を考察、通史的な視点を示す論文集。
目次
第1部 平安期に於ける皇統迭立と文学形成(天智系としての宇多天皇―菅原道真「崇福寺綵錦宝幢記」をめぐって;拾遺和歌集と天皇―天元二年(九七九)十月円融院三尺屏風を中心に
『伊勢物語』における清和天皇
光源氏と「皇統」―高麗の相人の言をめぐって
『大鏡』における皇統―冷泉系と円融系を中心に)
第2部 中世の皇統迭立と文学形成(院政期から中世への視界;両統迭立期から中世後期への視界)
第3部 皇統と文学伝受―中世から近世へ(確立期の御所伝受と和歌の家―幽斎相伝の典籍・文書類の伝領と禁裏古今伝受資料の作成をめぐって;近衛基〓(ひろ)の『源氏物語』書写―陽明文庫蔵基〓(ひろ)自筆本をめぐって)