内容説明
「ノラ」(怠け者)と「ドラ」(放蕩者)、二つの言葉から日本の伝統的な「ムラ」社会の生活知が見えてくる。
目次
1 現代における「ノラ」と「ドラ」(「ノラ」と「ドラ」の意味;「ノラ」と「ドラ」の社会的属性;「ノラ」の分布域と意味の地域性;「ドラ」の分布域と意味の地域性)
2 「ノラ」の語源と原義(従来の諸説;中世における空間領域を表す「ノラ」の意味;「ノラボー」と呼ばれた人たち;「ノラ」と「ドラ」の意味の史的関係;九州・沖縄地方に「ノラ」の分布が全く認められない理由)
3 「ドラ」の語源と原義(「ドラ」の語源;「ドラ」の伝播と社会的背景)
4 中国四国地方における「ドラ」と近世村(「ドラ」とムラ社会の秩序維持;方言形成の文化社会的要因)
5 「ノラ」と「ドラ」の現在と未来(「ノラ」と「ドラ」の消滅;相互扶助の精神と慣習の継承)
著者等紹介
室山敏昭[ムロヤマトシアキ]
昭和11年鳥取県倉吉市生まれ。昭和39年広島大学大学院文学研究科博士課程を単位習得の上、退学。現在、広島大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。