内容説明
日本プロレタリア文学の代表的な作家である葉山嘉樹や徳永直だけでなく、これまでプロレタリア文学研究では、なおざりにされてきた前田河広一郎、岩藤雪夫、里村欣三、伊藤永之介、山本勝治らを論じ、荒畑寒村や田口運蔵らの葉山嘉樹宛書簡の復刻は、社会主義運動研究にとっても貴重であろう。作品世界と事実の関係を掘り起こし、作品と作家の理解に新しい発見を見出した。
目次
前田河広一郎と「日米時報」
江口渙の「児を殺す話」と「ある女の犯罪」
黒島伝治「二銭銅貨」―貧しさゆえの悲哀
岩藤雪夫の「鉄」と「賃銀奴隷宣言」
徳永直『太陽のない街』と共同印刷争議
徳永直著『光をかかぐる人々』について
山本勝治と「十姉妹」
伊藤永之介の「梟」について
伊藤永之介の「梟」と同人誌「小説」細目
里村欣三の『第二の人生』〔ほか〕
著者等紹介
浦西和彦[ウラニシカズヒコ]
1941年9月、大阪市生まれ。1964年3月、関西大学卒業。現在、関西大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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