出版社内容情報
一人の日本語教師として考え判断し解決できる力を身につける
養成講座や既存の本ではわからない部分について答えてくれる1冊。日本語教師のための実習の場など実践に向けた準備がほとんどできていない実状をふまえて、学んだ知識をいかに現場で生かしていくか、というギャップを埋めるのがねらいです。日本語教師として、自分で考え、判断し、解決できる基礎力を身につけることを目指します。
CONTENTS
●第1章 心構え編~日本語教師になる 日本語教師であるために●第1節 日本語をとりまく世界をどう見るか:「学習者」とはだれか/日本語に対する基本姿勢/正しい日本語とは何か/日本または世界について知っておきたいこと/さまざまな文化や価値観を理解する能力●第2節 日本語教師のコミュニケーション学:自分とのコミュニケーション/学習者とのコミュニケーション/他の教師とのコミュニケーション/教室をとりまくさまざまな人とのコミュニケーション
●第2章 行動編~いざ、教室へ●第1節 準備をする/コースをスタートさせる前に/学習者について知る/つねにコース全体を考える/イージーオーダーのコースづくり/教科書は何のためにあるのか/教材・教具を効果的に使う/授業を組み立てる、教案を書く/自分自身のことも気長に見守ろう●第2節 授業をする――教室の技術/授業の流れ(授業の流れ、ウォーミングアップ、復習、導入、理解の確認、口頭練習、応用練習、<特別講座プロジェクトワーク/日本語教師に求められる細心の技術(教材・教具、例文、板書のポイント、発音指導、誤用訂正、学習者の意欲)/学習者の多様性と変化に対応する(学習者のニーズとバックグラウンドを指導に生かす、クラス内の学力差にどう対処するか、遅刻・欠席をした学習者への対応、学習者からの質問 )/教師の発話と動作(教師の発話量、教師の使う語彙のコントロール、教師の声・表情・動作、教師のジェスチャー)●第3節 授業を振り返る/教えながら学び続けるために/立ち止まってわが身を振り返ってみる●第4節 日本語教師として成長するために/日本語教師としての成長とは/ベテランのあなたも要注意!――日本語教師化石度チェック/授業交流にチャレンジ!/アンテナを張る、ネットワークをつくる
●第3章 初級指導のポイント●第1節 日本語の基本構造/音声の特徴/文法・表現の特徴●第2節 初級指導の全体図/初級指導の基本理解/文法指導のポイン/初級文法事項のヤマ場●第3節 テーマ別指導のポイント/動詞の基本活用/形容詞の基本活用/テ形攻略法/願望や意志の表現/自動詞・他動詞/授受表現/敬語/受け身/使役/助詞●第4節 文字・表記の指導●第5節 テストの目的と方法
●参考文献
●参考図書・推薦図書など
著者・監修者:浅倉美波、遠藤藍子、春原憲一郎、松本隆、山本京子 本のみ
内容説明
この本は、教師の“タマゴ”つまり日本語教育に興味を持って今後この世界に踏み込もうと準備中の方々、“ヒヨコ”つまり教え始めてまだ日の浅い方々、“若鶏”つまり数年間教えている方々、あるいは長年の経験を積んでいても心の若さを失わない方々、など、教え方を少しでも改善し、教師である自分自身を成長させていこうとする向上心と柔軟性のある方々の、「なぜ」という視点を大切にしながら、応用の効く基礎力の充実を目指しています。
目次
第1章 心構え編―日本語教師になる 日本語教師であるために(日本語をとりまく世界をどう見るか;日本語教師のコミュニケーション学)
第2章 行動編―いざ、教室へ(準備をする;授業をする―教室の技術;授業を振り返る;日本語教師として成長するために)
第3章 初級指導のポイント(日本語の基本構造;初級指導の全体図;テーマ別指導のポイント;文字・表記の指導 ほか)