アスペクトムック
「図解」三橋貴明のアベノミクス最終解読

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  • サイズ A5判/ページ数 111p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784757222243
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C9433

出版社内容情報

デフレを脱却し、日本経済の再生を目指す新経済政策「アベノミクス」のポイントを、三橋貴明氏の監修により図解で解説。

「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」――アベノミクスで日本経済は再び世界のトップに立つ!
アベノミクスに最も詳しい経済評論家、三橋貴明氏が誰にでもわかりやすくズバリ解説。
マスコミが書かない日本経済の実態がわかる。
日本で一番わかりやすいアベノミクスの教科書。

はじめに 正しいデフレ対策、経済政策を知ればデフレは退治できる

第1章 アベノミクスで日本経済は復活する
 1 社会保障も安全保障も成長あってこそ
 2 日銀の動きに市場も敏感に反応した
 3 ノーベル賞経済学者もアベノミクスを肯定的評価
 4 日本は決して財政破綻しないという根拠
 5 企業の投資マインドを冷ましつづけたデフレ
 6 これまでとは一線を画す正しいデフレ対策が始まる
 7 日本の不況はバブル崩壊にともなうデフレだった
 8 実体経済がまわりだすためには財政出動も必要
 9 産業政策においては官僚的な発想を厳に戒めよ!

第2章 大胆な金融政策によりデフレから脱却できる
 10 金融政策の柱はマネタリーベースの拡大
 11 ようやく世界基準になった日銀の金融緩和
 12 政府の金融政策のもとにある中央銀行の独立性
 13 消費税増税は時期尚早の証明!
 14 ハイパーインフレは日本では起こらない
 15 黒田日銀総裁誕生により大きく転換した金融政策
 16 アベノミクスにより着実に株高が進行
 17 デフレを解消することにより円高も落ち着く
 18 円高が調整されると一部の国には脅威となる
 19 どうなる!? 金利の上昇

第3章 機動的な財政政策により経済情勢も上向く
 20 アベノミクスでの財政政策の柱
 21 国債残高の対名目GDP比率が増えるからくり
 22 国債の膨大な借金の相手は日本国民
 23 政府が借金をしてお金の動きを活発にする
 24 政府の借金は返す必要がない
 25 国土強靭化政策を推進し公共投資、公共事業に投資
 26 社会福祉か公共投資かの二者択一は誤りだ
 27 デフレ脱却のために公務員を増やす
 28 震災からの復興を上位に据える

第4章 民間投資を喚起するさまざまな成長戦略を描く
 29 消費依存型から投資依存型の経済に転換
 30 現行の医療制度は維持し医師や看護師を増員する
 31 岐路に立つエネルギー政策と現在の問題
 32 インフラ産業の技術とノウハウを世界に売る
 33 漫画をはじめとするコンテンツ産業は日本の独壇場
 34 日本は韓国・中国よりはるかに輸出依存度が低い
 35 TPPを推進すると最終的には国家主権が侵害される
 36 国民が納得する本当の成長戦略とはなにか
 37 「ガラパゴス化」とは「オリジナリティ」である

第5章 日本が世界に発信するビジョンそして歩む道
 38 世界に良い影響を与えている日本人
 39 領土問題に対しては毅然とした態度で臨め
 40 先行きに展望の見えない韓国・中国経済の現況
 41 韓国・中国の成長神話に翳りを落とす経済問題
 42 デフレから脱却できればグローバリズムに走る必要はない
 43 日本の教育・医療・治安は優れている
 44 戦争を起こさないために軍事バランスを維持する
 45 インドネシア独立運動で戦った旧日本軍将兵
 46 アメリカはTPP交渉に構造改革要求を目論んでいる
 47 他国の脅威を現実のものとして受けとめて備えたい
 48 構造改革主義者が主張する「小さな政府」の誤まち

【著者からのコメント】
(本書「はじめに」より)

 2012年12月26日に発足した第二次安倍晋三内閣は、歴史的な政権になる可能性があります。理由は、1990年のバブル崩壊以降、はじめて金融政策と財政政策のパッケージという「正しいデフレ対策」を実行に移し、いわゆるアベノミクスにより日本経済を蘇らせようと挑戦を始めたためです。
 信じがたいことに、90年にバブルが崩壊し、97年の橋本政権による緊縮財政強行により、翌年から本格的なデフレーションが始まったにも関わらず、日本政府は正しいデフレ対策、すなわち金融政策と財政政策のパッケージを一度も実施しませんでした。結果的に、我が国のデフレは「人類史上空前」という長さに及び、日本国民は次第に貧しくなっていきました。
 現在の若い世代は、経済成長や「所得が順調に増える」という経験をしたことがないでしょう。あまりにも長い間、デフレが続いてしまったため、いつの間にか日本社会に「日本はもう経済成長しない」「日本のデフレは宿命だ」などと、間違ったコンセンサスが広がっていきました。とはいえ、日本経済が成長していないのは、単にデフレが継続しているためです。そして、我が国のデフレがいつまでたっても終わらないのは、政府がまともなデフレ対策を打たなかったからに過ぎないのです。ことは「政策の問題」であり、別に日本国民が怠けているだとか、努力をしていないとか、そういう話ではありません。
 何しろ、デフレとは国民が「合理的に動けば動くほど、悪化する」という特徴を持っています。通貨価値が上昇するデフレ期におカネを使わず、借金返済や銀行預金を増やすのは、国民にとって極めて合理的な行動です。とはいえ、国民が所得から借金返済や預金に回すおカネを増やし、消費や投資として使うのを減らしてしまうと、別の誰かの所得が減ってしまいます。すなわち、別の誰かが「貧乏」になります。貧乏になった誰かは、ますますおカネを使わなくなり、またもや「別の誰か」の所得が減ります。
 デフレとは、国民が「合理的」に行動するほど状況が悪化していく、厄介な経済現象なのです。だからこそ、国家の中で唯一「非合理的」におカネを使うことができる存在の出番なのです。すなわち、政府です。
 政府が非合理的におカネを使うことが可能なのは、徴税権と通貨発行権という二つの大権を持っているためです。デフレという所得不足が発生している環境ならば、政府が通貨発行権(中央銀行の国債買取)を行使し、国民の所得、雇用を創るというのは、これは当たり前の政策です。そして、この当たり前のことをやらなかったのが、バブル崩壊後の日本政府だったのです。
 とはいえ、結局は政府とは国民のレベルを写す鏡です。国民がデフレ対策や通貨発行について正しく理解していなければ、政府もまた「正しい政策」を打つことができません。日本国民は、今こそ正しいデフレ対策、経済政策について知る必要があるのです。まさにそれこそが、筆者が本書の監修を引き受けた理由というわけでございます。

三橋貴明

【著者紹介】
[監修]三橋貴明(みつはし たかあき)
中小企業診断士、経済評論家。東京都立大学(現・首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業など数社に勤務した後、中小企業診断士として独立。著書に『経済の自虐主義を排す』(小学館)、『“脱グローバル化"が日本経済を大復活させる』(青春出版社)、『2013年 大転換する世界 逆襲する日本』『アベノミクスで超大国日本が復活する!』(ともに徳間書店)、『目覚めよ! 日本経済と国防の教科書』(中経出版)など多数。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

jack

0
「首相が、お読みになることを、切に願う。」☆4.52013/11/04

まめタンク

0
2013年148冊目。アベノミクスに対する期待は大きい。株価が回復し、円も円安方向に向かいつつある。安倍総理か行おうしている政策は、よく「3本の矢」という言葉て表現される。金融緩和、財政出動、成長戦略。日銀が国債を大量に買い入れる事で、ハイパーインフレが起こる?といった批判もある。本屋に行けば、本書の著者である三橋氏とは対照的に、反リフレの本も大量に出版されている。本書は、そんなアベノミクスに全目的に賛成する著者が綴る。2013/10/25

よし

0
日本経済はまだまだ成長できるとする積極財政論だが、全体から俯瞰していてとても納得がいく内容。(多少恣意的にデータを揃えているような気もするが…) 規制緩和が経済成長を阻害する要因という説は面白かった。とても読みやすい。2013/09/30

are8591

0
表題は三橋 貴明氏監修のアベノミクスがよくわかる本ですが、それ以外にも2013年前半までの日本の経済情勢についても解説されています。資料を元に丁寧に解説してあるので、経済の話が苦手な方でも面白手早く読める本だと思います。10月初めに消費税が増税されるか現首相がする判断を吟味する助けになる一冊だと思います。112ページで1000円と割高感がありましたが、ページのレイアウトが見やすくわかりやすく工夫されており、これで適正価格かなって感じでした。話題の賞味期限が短いのがちょっと残念ですね。2013/09/13

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