内容説明
舞台は1930年代のパリ。主人公はパリ駅の秘密の部屋に隠れ住む12歳の孤児ユゴー。彼は、父が遺したからくり人形に隠された秘密を探っていくうちに、不思議な少女イザベラに出会う。からくり人形には二人の運命をも変えていく秘密が隠されていたのだ。…からくり人形のぜんまいが動き始めるとき、眠っていた物語が動き出す。
著者等紹介
セルズニック,ブライアン[セルズニック,ブライアン][Selznick,Brian]
『ウォーターハウス・ホーキンズの恐竜』(光村教育図書)でコールデコット賞オナーと、“Walt Whitman”でニューヨーク・タイムズ・ベスト・イラストレイティッド賞を受賞(両方とも、バーバラ・ケリー文)。When Marian Sang:The True Recital of Marian Anderson Pam Munoz Ryanで、サイバート賞オナーを受賞。その他、絵本や読み物で多くの賞を受賞。ニューヨーク州ブルックリン、カリフォルニア州サンディエゴ在住
金原瑞人[カネハラミズヒト]
翻訳家・法政大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りょうこ
36
絵本を読み進めてる感じでした。いつもとページを開くのが逆なので何度か逆さまに開いてしまいました(>_<)女の子がチョット嫌な感じ(´・_・`)でも後半で印象は変わりましたがなんかグイグイって感じが受け付けなかった。映画も見てみたい!映像で見たらまた雰囲気が変わるかもです。2012/03/12
501
27
からくり人形が持つ複雑な機構は人形のみにとどまらず、人間の人生という複雑な歯車を回しはじめる。158枚の鉛筆画が文章とともに物語を語る。絵に文章が入っているのではなく、絵は絵のみ、文章は文章のみの構成。モノクロの絵は映画のワンシーンを見ているようで、物憂いに、時には色鮮やかな色彩を脳裏に写しだす。2015/08/12
ゆぎ🖼️
19
挿し絵のようで動きを感じる鉛筆画に引き込まれた暗いところの瞳の光とか良いですね。叔父に使われて時計の修理で腕を磨き父の形見である設計図からからくり人形を作り、その人形の描く不可解な暗号は大きな夢への入り口を想定させる絵画になっていく。楽しかった。2020/08/31
みけ
18
ユゴーと、壊れたゼンマイ仕掛けの人形の出会い。貧困とmagic。magicというと、手品と魔法、どっちになるのかわからないけど、このお話はどちらも含まれる。多くの絵と、映画のシーン写真が挿入された、少し幻想的な物語。2019/03/09
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18
左開きの文庫本は久しぶりだった。大人向けの絵本でしょうね。イラスト数頁の後にテキストのみを数頁(文字一杯の頁もあれば、隙間だらけの頁もある)そしてまたイラスト→テキスト→写真・・・・そんなリズムが快適だった。全編モノクロのイラストにかなり惹きつけられて購入したのだけど、結果的にそれで良かったと思う。大人が楽しめる内容でもあったので満足できました。マーティン・スコセッシの映画も観たいけど、ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」を観てみたくなった(笑)2012/03/17