内容説明
ダリ専門美術商兼詐欺師だった著者が明かす、画家サルバドール・ダリの波乱万丈の生涯。欲望と狂気とスキャンダル渦巻く美術界を描いた驚愕のノンフィクション。
目次
第1部 マックダリ―フランチャイズ計画(人生最初の教訓;ビギナーズ・ラック;売れる理由 ほか)
第2部 ドル亡者―詐欺師ダリ(ダリ本人との出会い;シュールレアリスムの夜;ダリのひげの秘密 ほか)
第3部 セニョール・ダリ―ダリだけが売れる(逃亡生活の終わり;人生はハリウッド映画;最悪の事態 ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふろんた2.0
5
ダリ展の予習のために読んだのだが、これ読むのは正解だったのだろうか。著者自身がダリと見識があるわけではないので参考程度に。2025/02/20
miou
2
ダリ専門の美術品ディーラーである著者が、ダリ本人やその周辺の人々にまつわる話を描いたノンフィクション。著者自身による独自の分類である「本物の本物のダリ」「本物の偽物のダリ」『偽物の偽物のダリ」。この分類ができたもとになるものが「贋作王」といえる理由になるのだろうが、ダリの真実を描いているとは言い難い。詐欺を働く過程で気付いたからくりは興味深かったが、ダリ本人に会ったのは1度というのがなんとなく「タイトルに偽りあり」と言いたくなる気持ちにさせる。これからダリの絵を見るたびに複雑な気持ちになりそう。2018/03/05
Akio Kudo
1
★★★★★ ちょっとした衝撃。余りにもモラルも何も無い著者の考え方はサイコパスとしか思えない。贋作を作って、人を騙しておきながら反省から逃げている。だが、この本の内容は余りにも面白い。狂気と正気の境目はどこにあるのかと考えさせられる。2019/04/03
しっかりけちべえ
1
ダリといえば髭。ダリの髭といえば能年玲奈。表紙を目にしたときにそう連想しなければ手にとることはなかった。画家だったことすら知らなかった。 本当の「価値」とか「価格」とは何なのか。嘘があれば詐欺だけれど、売りたい人と買いたい人が合意すればそれは適正な取引、という原理原則に何度も立ち戻る。 もう少しダリ本人を中心に据えたストーリーを読みたい。2018/01/12
fritzng4
1
ダリ伝かと思ったら、違った。ダリ専門のアート・ディーラーによるノンフィクションだった。とは言え、ここで語られるダリ(およびその妻ガラ)の変態エピソードの断片も相当なものである。贋作に自ら関わっていたことの真偽にさして興味はないが、やはり二十世紀が生んだ最大の奇人であることに間違いはないだろう。2013/11/11