内容説明
初老に差し掛かった男が豪奢な生活を捨て、家を売り、妻とともに画家マティスの足跡をたどる1年間の旅に出た。彼の半生の回想録であり、フランス各地をめぐる旅行記であり、マティスの伝記でもある本書は、人生の再発見や芸術の重要性について教えてくれる。
目次
プロローグ ゆがみのない目で
第1部 鉛色の空(木炭画の似合う土地―ピカルディ;光をもとめて―パリ;遠近法の問題―パリ ほか)
第2部 借りものの光(ものごとの本質―コルシカ島;美しきジャングル―コリウール;平衡―カマルグ、カシ ほか)
第3部 この絶え間なき眩惑(正確さは真実ではない―ニース;家々に住まう沈黙―ニース、ヴァンス;世界を、あるがままの姿ではなく―コリウール周辺)