内容説明
全国27万人を超える巨大組織、警察―。しかし我々は警察について、いったい何を知っているだろう。刑事ドラマやミステリーでおなじみの存在ではあるものの、その実態はわかりにくい。“刑事”というとカッコいいが、実際にはけん銃を撃つこともなく、日々書類の作成に追われ、寮で息苦しく暮らしていたりする。それでも敢然と犯罪に立ち向かってゆく「公務員」。そんな彼らを深く知り、エールを贈りたい。
目次
第1章 警察と警察ミステリー(警察ミステリーを読む;黒木昭雄インタビュー ほか)
第2章 フィクションの中の警察(誰も突っ込まなかった!?ここがヘンだよ!『踊る大捜査線』;『新宿鮫』ビジュアルマップ実況見聞調書 ほか)
第3章 ミステリーが書かない警察(警察基礎知識;警視庁完全解析 ほか)
第4章 オールアバウト刑事入門(警察のヒエラルキー;逮捕から起訴までのタイムスケジュール ほか)
第5章 ディープ警察学入門(逮捕権限を持つ者―検察から刑務官まで;警察隠語・用語辞典 ほか)
著者等紹介
斉藤直隆[サイトウナオタカ]
1968年、熊本市出身。警察・法律ライター
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
42
警察ミステリーと呼ばれる作品が増えている様に感じます。昔から「太陽にほえろ!」「Gメン’75」など、刑事ドラマは有りましたが、基本刑事が犯人を追いかけるストーリーでした。近年は、警察内部の小説(警察官の仕事ぶりや内部問題の告発)、警察官を主人公にした小説(一人の人生物語だが、たまたま職業が警察官)、本格又はサスペンスだが謎解きに関わる人物が警察官や警察組織、中には悪の人物ストーリーの主人公が警察官と言うのまであります。この本は、警察官及び警察組織について実在の形の説明であり、知っていて役に立つ知識です。2014/08/07
那由多
17
ドラマや小説で⁇だった事が詳しく解説されてて、警察モノファンは必読の書にしてもいいんじゃない。歯に衣着せず、バッサバッサと斬っていくのも面白い。ヒエラルキー、懐事情、天下り、結婚、キャリアとマル暴のインタビュー、捜一はノンキャリで捜二はキャリアが課長、刑事書類etcを網羅してます。そしての佐竹一彦さんの訃報にショック。地味ながらも良質な『刑事部屋』で、いい作家さんと出会えたと思ってたのに、既にお亡くなりだったと知り、暫し呆然としました。『駐在巡査』大切に積んだままです。2019/10/01
沙織
4
大好きな作家、麻見一史さんの参考文献に記載がある本書。 読んでみると、驚くほど詳しい警察解説書。 ドラマや小説でも語られない警察のリアル。 階級社会、結婚する時は相手の家族まで調べられる、待機所という名の寮・・・ 逮捕状請求書や捜索令状請求書のフォーマットまで記載されているとは恐るべし。 ちなみに、2004年発行です。 社会情勢もかなり変わっているので、現在は少し違うのかもしれませんね。 警察官といえども一人の人間。 結婚や住居は、規律や忖度なしに選ぶべきです。2023/01/16
mmm
2
すごく細かいところまで書いてあるので(笑)読みたいところを拾って斜め読みでしたが、警察小説好きなくせにわかってなかった警視庁と警察庁の違いがよく分かったり、警察ドラマで違和感のあるところとか、神奈川県警と警視庁が仲が悪いとかwの本音の話とか、いろいろ面白かったです。2016/08/31
mitsu
1
刑事や、警察の実際とドラマの対比を少し知りたく読みました。読み物として色々な方向から突っ込んだ話で、結構楽しめました。2016/08/28
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