内容説明
妻に先立たれた夫は、なぜ、早死にするのか?悲しみ、喜び、怒り、不安、恐怖、ストレス…窮極の心理状態がもたらす「心因性死」の謎を500を超える実例をもとに解き明かすサイエンス・ノンフィクション。
目次
Introduction 人間は自らの心に殺されてしまう存在である(人間は「心の力」だけで本当に死に至る)
第1章 心因性死というドラマ―心が殺人犯となる四種類の悲劇(心因性死の謎を科学が解く;ヴードゥー死:強力な暗示がもたらす心因性死 ほか)
第2章 心因性死という症候群―人間は生と死の「二者一体」である(人間の「死」はどのように定義されるのか?;心因性死の必要十分条件とは? ほか)
第3章 自然哲学による考察―心因性死と人間の進化との関連について(神話文学における死の表象;心因性死に対する超越的・創造的な解釈 ほか)
最終章 総論としての心因性死―自らを「殺す力」は自らを「癒す力」でもある(心因性治癒:人間には必ず死が訪れる)
著者等紹介
シュミット,ゲーリー・ブルーノ[シュミット,ゲーリーブルーノ][Schmid,Gary Bruno]
物理学者、心理学者、精神治療医。1946年、アメリカ・クリーヴランドに生まれる。77年、アリゾナ大学で博士号を取得(理論物理学)。88年、スイス・キュスナハトC.G.ユング研究所で心理分析ディプロム取得。85~94年にかけチューリヒ大学病院・精神科研究所に所属。88年、チューリヒにて精神分析診療所を開業。95年からスイス・ライナウ州立精神病院にて心理療法の治療・研究にあたる
石井道子[イシイミチコ]
早稲田大学助教授。専攻は、ドイツ中世文学、比較文学、ドイツ語教育。1989年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了
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