出版社内容情報
パターナリズム(温情主義、父権主義)の可能性や限界を政策・教育等各方面から考察し、機能不全の政治・社会からの突破口を見出す。
パターナリズム(温情主義、父権主義)が含み持つ可能性と限界を理解することは、機能不全をおこしている政治・社会を乗りこえるために重要である。
パターナリズムはどう位置づけられるのか、その有用性は本当に正当化可能なのか、といった問いを念頭に、政策、理論、教育、思想の各方面から考察する。
はじめに 鈴木弘輝
第?T部 パターナリズムとは何か
第1章 パターナリズムと批判をめぐるアポリア――内/外の思考の可能性と限界(木矢幸孝)
第2章 自己の技法への想像力――別様可能性としての『山びこ学校』(神代健彦)
第?U部 政策にみるパターナリズム
第3章 市民社会の軌跡――日本的統治の「包摂」の構造 (稲葉年計)
第4章 観光開発政策にみる中央と地方――パターナリズムの質的転換(大河原麻衣)
第?V部 近代の諸制度にみるパターナリズム
第5章 現代人の「成熟」に必要な憲法教育――ニクラス・ルーマンが言及したかったこと(鈴木弘輝)
第6章 「向かい火」としてのパターナリズム――ピエール・ブルデューと民主主義(山本宏樹)
第?W部 政治思想がはらむパターナリズム
第7章 リベラリズムの教育論とその隘路――多元的社会における教育構想という困難(山村和世)
第8章 「人民による、人民のための統治」への試論――生の実験、あるいは自分自身を信じること(堀内進之介)
解題 今日パターナリズム研究が重要な理由――グローバル化と民主制の両立不能性(宮台真司)
あとがき 堀内進之介
【著者紹介】
現代社会の多元的な位相を捕捉し、解明し、それを研究成果として世に送り出したいと熱望する研究者たちが集まって設立した研究所。学術的な知見を社会インフラの確立に役立てるため、リサーチに基づいたコンサルティングやマネージングを提供するなど、幅広い分野において活動を行っている。
内容説明
パターナリズムから逃れられないことはもはや明らかななかで、それはどのように行使されるべきであり、逆にどのようなものは受け入れるべきではないのか?民主制、教育、市民社会、開発行政などを主題に、パターナリズムの妥当性と限界に迫る。
目次
第1部 パターナリズムとは何か(パターナリズムと批判をめぐるアポリア―内/外の思考の可能性と限界;自己の技法への想像力―別様可能性としての『山びこ学校』)
第2部 政策にみるパターナリズム(市民社会の軌跡―日本的統治の「包摂」の構造;観光開発政策にみる中央と地方―パターナリズムの質的転換)
第3部 近代の諸制度にみるパターナリズム(現代人の「成熟」に必要な憲法教育―ニクラス・ルーマンが言及したかったこと;「向かい火」としてのパターナリズム―ピエール・ブルデューと民主主義)
第4部 政治思想がはらむパターナリズム(リベラリズムの教育論とその隘路―多元的社会における教育構想という困難;「人民による、人民のための統治」への試論―生の実験、あるいは自分自身を信じること)
今日パターナリズム研究が重要な理由―グローバル化と民主制の両立不能性
著者等紹介
宮台真司[ミヤダイシンジ]
1959年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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