内容説明
“都市”をつくる“生き方の景観”。住まいのあり方は、人生の道筋にどのように影響するのか。人びとの生き方が変わり、より多様になった今、都市の成熟と持続に必要な条件を問い直す。
目次
第1章 住まいとライフコース
第2章 東京バブルスケープ
第3章 若者のライフスケープ
第4章 女性のライフスケープ
第5章 高齢者の住宅資産保有
第6章 住宅保障の論点
著者等紹介
平山洋介[ヒラヤマヨウスケ]
1958年生まれ。神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授。1988年神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了、2003年より現職。生活空間計画を専攻。東京市政調査会藤田賞、日本都市計画学会計画設計賞ほか受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
2
15-114 ゙生き方の景観゙ 空間と社会が開かれ、多くの人たちを受け入れる住まいのあり方は、人生の道筋にどのように影響するのか。若者、女性、高齢者など、都市で暮らす多様な人々の人生に、住宅システムが与える影響を緻密なデータ分析によって鮮やかに描き出す。・住まいとライフコース・東京バブルスケープ・若者のライフスケープ・女性のライフスケープ・高齢者の住宅資産保有・住宅保障の論点。ライフコース・ニュートラル…個人の゙ライフスキル゙ばかりを重視するイデオロギーではなく、社会形成のありかたの検討を要す。2012/01/22
takao
1
ふむ2019/11/02
A
1
日本の公的住宅は貧しく、民間賃貸住宅から分離したセクターを形成しており、公的住宅の民間賃貸住宅への影響力は乏しい。その状況では、民間賃貸住宅は劣悪で家賃の高いものとなる。そこで公的住宅の拡充によって、民間賃貸住宅との競合関係を形成し、その環境や家賃を改善する政策が必要となる。それによって、現代社会の弱者であり、公的援助の少ない、単身者や借家人、非正規労働者などを救済し、多様なライフスタイルを許容する社会をつくる。公的住宅が「市場対抗」の手段ではなく「市場利用」の仕組みとなるという点が重要なのだという。2013/01/24
ja^2
0
メインストリームがなくなりつつあるのは理解できるが、だからと言って社会賃貸住宅か?2012/01/25
0
そろそろマイホームの「梯子」を登るかどうか決める齢なので興味深い内容だった。が、同じ主張が強調されすぎだと思う。§1は主張の連呼で進んでいる感じがせず気が狂うかと思った。「大企業、男性、正規雇用」を家族の柱とする制度運用は限界だとよく言われる。社会保険の負担による硬直性もあると思うが、政府は過去の幻影を取り戻すべく経済成長を唱えてばかり。それで全てが解決するかのようだ。しかし例え景気が豊かになっても、雇用制度が階層的であり、特に低賃金な非正規雇用がある限り、相対的貧しさは消えない。富の再分配の程度問題だ。2024/05/11
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