内容説明
風景画、湖水地方散策、ガーデニング―旅人を魅了する「イギリス的風景=田園」。この牧歌的眺めは、18世紀の貴族がギリシャ、ラテン精神の源流を求めてイタリアを旅したグランド・ツアーを皮切りに、イギリス人の“感性の旅”によって誕生したものだった。古典的美意識はイギリス国内で変容をとげ、「自然が美しい」という感性を育み、風景式庭園、園芸の流行を経て町のそこかしこに田園風景が広がるに至った。イタリア、湖水地方、ロンドンを舞台に、理想郷“アルカディア”を求めて闊歩するイギリス人の足跡をたどる力作。
目次
序章 “田園”とイギリス人
第1章 “アルカディア”を求めて―グランド・ツアー
第2章 風景の誕生―ピクチャレスク・ツアー
第3章 詩想を求めて田園を歩く―ペデストリアン・ツアー
第4章 “イングリッシュネス”を求めて―ロンドン・ツアー
終章 われ“アルカディア”にあり
著者等紹介
中島俊郎[ナカジマトシロウ]
1949年生まれ。甲南大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。オックスフォード大学コーパス・クリスティ・カレッジ研究員(1997‐98)。甲南大学文学部英語英米文学科教授。イギリス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
-
- 和書
- 黒猫クーちゃんの日記帳