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テレビのエコーグラフィー―デリダ「哲学」を語る

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784757140585
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0010

内容説明

アクチュアリティはつくられる―デリダはテレビでなにを伝えようとしていたのか。デリダによるデリダ哲学の読解。

目次

第1部 人為時事性
第2部 テレビのエコーグラフィー(視線の権利;アーティファクチュアリティ、ホモヘゲモニー;記憶の証書―地政とテレテクノロジー;遺産相続とリズム;「文化例外」―国家の状態、出来事;アーカイヴ市場―真理、証言、証拠;フォノグラフィー:意味―遺産相続から地平へ;幽霊的な記録(分光写真「spectrographies」)
無意識の警戒)
第3部 離散的イマージュ

著者等紹介

デリダ,ジャック[デリダ,ジャック][Derrida,Jacques]
1930‐2004。アルジェリア生まれ。20世紀を代表する哲学者のひとり。米国の大学で客員教授を務めるなど、生前からフランスのみならず世界中で評価を得る。現象学、エクリチュール論、ハイデガー存在論やヘーゲル弁証法との対話から始め、「脱構築」のアイディアを創始。文学理論、建築、芸術学、政治学、精神分析など多分野に影響を与える。独アドルノ賞など受賞多数。ソルボンヌ大学ほかで教鞭を執った後、高等師範学校(ユルム)、ついで社会科学高等研究院(EHESS)教授。国際哲学院初代院長

スティグレール,ベルナール[スティグレール,ベルナール][Stiegler,Bernard]
1952‐。ラジオ技師の家に生まれる。政治犯として服役中に、哲学者となる。情報学の後、哲学を学び、デリダの指導により哲学博士号を取得。ペルピニャン大学講師、コンピエーニュ工科大学教授を経て、IRCAM(現代音楽と音響についての研究所)所長。その間、国立フランス図書館のデザインに携わり、また国立視聴覚研究所(INA)副所長として、フランスの重要なメディア政策に関わる。カント、ハイデガー、シモンドン、フッサールの読み手であるほか、ルロワ=グーランをメディア論的に読み直したパイオニアでもある。現代の資本主義文化を「記憶産業」を鍵言葉に鋭く批判する。技術・政治の分野を中心に幅広く哲学を展開している

原宏之[ハラヒロユキ]
1969年生まれ。明治学院大学教養教育センター・助教授。「現代の教養」を模索中。表象メディア論(言語態分析)、思想史を専攻する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

深海の懐中時計

1
全編通してデリダのジャーゴンが全開で理解に苦労し、特に一章の「人為時事性」は予備知識がほとんど無い私には暗号のようなものだった…。デリダの思想をある程度身につけてからもう一度読みたい。特に印象に残っているのは「遺産相続」絡みの話で、自分には共同体や伝統に埋め込まれた存在としての人、という視点が抜けていたことを発見。また、近年の情報メディアの話は比較的分かりやすいし興味深い。なるほど、確かに映像というものは、どんなに生々しくても常に「生産された」ものであって、そこにはなんらかの人為が噛んでいるのだろうなぁ。2014/01/15

Ecriture

1
バルトの写真論に対するデリダの解釈・反論、生放送のリアルと亡霊の関係がおもしろい。ベンヤミン・ルーマン的読書・視聴行為論に踏み込んだ点も良し。あらゆるアクチュアリティはアーティファクチュアリティだということで。しかしデリダはマクルーハンの悪い部分を一部そのまま引き継いでいるように思う。地政学とメディア論の関係には注意がいる。ナショナリズムへのスタンスも簡単に首肯できない。あとスティグレールはあまり良いデリダ読者ではない気がした。2009/04/05

Ecriture

0
再読2011/01/26

msykst

0
ゼミで講読。フランスの映像アーカイヴシステムを巡る,デリダとスティグレールの対談がメイン。基本的には制度を巡る規範論だけど,対談自体はスリリング。特にアルファベットを巡る応酬はデリダの音声中心主義へのスタンスの変化が見れて面白い。ってかデリダって・・・意地悪なお方・・・2009/02/13

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