出版社内容情報
「グローバル人材」はどこへ向かうのか?
研究者・多国籍企業社員などの国際的に活躍する人々が、経済のイノベーションに関してどのような影響を及ぼしたか。また日本にとって国際的な人材の活用をどうしていくべきか。経済学やネットワーク理論、豊富なデータによって問題の所在を明らかにする。
第1章 高度人材の国際移動
イノベーションと高度人材とは
高度人材の国際的な移動の動向
高度人材の国際移動の効果に関する一般的な議論
高度人材流入の国内雇用への影響
第2章 知識創造のフレームワーク
知識創造のモデル
知識の移転・交換のネットワーク
人材の国際移動と知識創造の関係
第3章 日本における外国人の受入れから知識創造へ:道筋と制度的課題
日本の外国人受入れ政策と外国人統計
外国人高度人材の雇用と活用
外国人の受入れから知識創造へ
第4章 多国籍企業内の国際的な人材移動と知識移転
日本企業の対外直接投資と海外派遣の動向
研究開発のグローバル化
日系多国籍企業における知識移転の実態
日系多国籍企業内の派遣と知識移転の関係
海外派遣をめぐる人材マネジメント上の課題
第5章 日本の頭脳流出と還流の効果:国際共同研究への影響
海外在住の日本人研究者の国際共同研究
日本人研究者の帰国後の貢献:ネットワークの観点から
日本人研究者の帰国後の業績
第6章 研究者の国際移動による知識の普及:二国間から世界へ
高度人材の国際移動のインセンティブ
国による研究開発環境の違い
国際移動から国境を越えた知識の普及へ
第7章 学生の国際移動
学生の国際移動の動向
世界の中の日本の大学
日本の留学生政策
大学から労働市場への移行
第8章 不確実性を超えるために
不確実性への対処としてのイノベーション
人材の国際移動はイノベーションにどのように関与するか
人材の国際移動をイノベーションにつなげるために
創造型経済を支える若者へ
【著者紹介】
早稲田大学政治経済学学術院教授。専門は労働経済学、国際資本移動。著書に『頭脳はどこに向かうのか』(日本経済新聞出版社)、『技術者の転職と労働市場』(白桃書房)がある。
内容説明
ネットワークから知識創造へ頭脳の移動は何をもたらすか。イノベーションを起こすために高度人材をどう活用するか。人材の国際移動の現状と課題を精緻に論じる。
目次
第1章 高度人材の国際移動(イノベーションと高度人材;国際的な移動の動向 ほか)
第2章 知識創造のフレームワーク(知識創造のモデル;知識の移転・交換のネットワーク ほか)
第3章 高度人材受入れの現状と効果を考える(日本の外国人受入れ政策と外国人統計;高度外国人材の雇用と活用 ほか)
第4章 多国籍企業内の人材移動と知識移転(日本企業の対外直接投資と海外派遣;研修開発のグローバル化 ほか)
第5章 頭脳流出と還流の効果―国際共同研究を例として(海外日本人研究者の国際共同研究;日本人研究者の帰国後のネットワーク ほか)
第6章 国際移動による知識の普及(国際移動のインセンティブ;国による研究開発環境の違い ほか)
第7章 学生の国際移動(留学先の選択;世界の中の日本の大学 ほか)
第8章 不確実性を超えるために(不確実性への対処としてのイノベーション;国際移動はイノベーションにどうのように関与するか ほか)
著者等紹介
村上由紀子[ムラカミユキコ]
早稲田大学大学院経済学研究科修了。早稲田大学政治経済学術院教授。博士(経済学)。過去に、大阪外国語大学専任講師、早稲田大学助教授、カリフォルニア大学バークレイ校・オックスフォード大学・マサチューセッツ工科大学の客員研究員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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