出版社内容情報
日本の都市に未来はあるのか?
都市は、私たちの生活を支える一番重要なインフラであり、経済成長を考えるうえでも欠かすことのできない存在になっている。また、少子高齢化の進む日本にとって、地方の過疎・都市環境、防災、さらには介護の問題は緊急の課題になっている。 これらの問題を経済分析によって明快に論じる。
第1章 都市の集積と混雑
都市のイメージ
人口集積の便益
規模の経済性、消費の多様性と輸送費用
都市集積のコスト/都市の規模はどのように決まるのか?
都市は大きすぎるのか?
ピークロード料金制――望ましい混雑対策
第2章 都市の高度利用と都市環境
都市の集積と環境
人口移動と経済成長
都市と地方の賃金格差
東京への人口移動と容積率
オフィス・マンション市場の反応と都市政策
都心の人口密度
地価の低下と都心回帰
景観利益の保護に関する訴訟と新たな住環境対策
おわりに
第3章 賃貸住宅とマンションの法と経済学
はじめに
持家・借家の格差と借地借家法
借地借家法の改正と定期借家権
マンション法と建て替え問題
建て替え問題とマンションの価値
おわりに
第4章 住宅の品質向上と金融市場の役割
はじめに
情報の非対称性と住宅資産市場の欠陥
市場の連関性
リーマン・ショックと情報の非対称性
結論――住宅の品質を高めるために
第5章 土地・住宅の相続と介護
はじめに
相続税額の計算とその特徴
相続税と住宅の賃貸借市場
遺産と介護の交換
遺産と介護についての実証研究
サービス付き高齢者向け賃貸住宅と定期借家権の活用
おわりに
第6章 大災害対策と都市の復興
はじめに
木密地域が発生する社会的費用とその原因
木造住宅密集地域の解決手段
開発権の付与と強制収用
被災後の対策――救済と復興
おわりに
【著者紹介】
1954年生まれ。日本大学経済学部教授。専門は都市・住宅の経済学。著書に『金融のエッセンス』(有斐閣)、共著書に『土地経済学』(日本評論社)などがある。
内容説明
大都市・東京が甦り経済は再生するのか。都市と地方の格差・人口移動・マンション建て替え・相続・介護等の諸問題に対し、計画・規制でなく市場メカニズムによる解決を提示する。
目次
第1章 都市とはなにか
第2章 都市の高度利用が経済を成長させる
第3章 賃貸住宅とマンションの経済学
第4章 中古住宅はなぜ売れないのか
第5章 相続と介護から都市を考える
第6章 三・一一後の都市問題
著者等紹介
山崎福寿[ヤマザキフクジュ]
1983年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。上智大学経済学部教授を経て、日本大学経済学部教授。経済学博士(上智大学、2000年)。著書に『土地と住宅市場の経済分析』(東京大学出版会、1999年、第43回日経経済図書文化賞受賞)『経済学で読み解く土地・住宅問題』(東洋経済新報社、2001年、平成17年度不動産協会優秀著作奨励賞受賞)。共著に『権利対立の法と経済学』(東京大学出版会、2007年、資産評価政策学会著作賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Monty