内容説明
一九世紀末のロンドンに、社会科学研究のための新しい「大学」が誕生した。その学校はやがて経済学で世界に名を轟かせることになる…。
目次
第1章 LSE誕生
第2章 勝利と悲劇の舞台LSE
第3章 LSE対ケンブリッジ
第4章 LSEの戦後
第5章 サッチャーからブレアへ
附録 LSEの現在
著者等紹介
木村雄一[キムラユウイチ]
1974年広島県生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。一橋大学社会科学古典資料センター助手を経て、埼玉大学教育学部准教授(社会科教育講座経済学研究室)。専門は、現代経済学・経済思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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stateishi
5
イギリスの高等教育について学ぶ、研究するときに「ロビンズ報告書」は避けて通れない重要なレポートなわけですが、報告書が有名なのに比べて、そもそもロビンズ自身は何をなした人なのかについて触れられることが少なかったように思います。本書には、ロビンズの人生や思想と絡めてロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの歴史が鮮やかに書かれています。ロビンズ報告書に彼自身の思想的影響を見出すことができるのがわかっただけでも、私にとっては紛れもない良著でした。2009/06/27
Reading
3
イギリスはアダムスミスやケインズといった経済学の礎を作り上げた学者がいて経済学を学ぶ上で欠かすことのできない存在です。 そのイギリスにあるLSEは経済学を主体としながら政治学や社会政策学など幅広い社会科学を研究してノーベル賞受賞者も輩出している世界でもトップクラスの教育研究機関です。 このLSEの設立された歴史について主に紹介されていることが特徴です。 2024/04/13
takao
2
LSEはロンドン大学の1カレッジ。個人の自由と個性を尊重。 2019/10/23
深窓
2
LSE留学に役立つとかそういう本ではなく、著者の専門分野からもわかる通り、どちらかというと経済思想史の本。ライオネル・ロビンズについて詳しく述べられる。意外と、森嶋通夫先生についてはあまり触れられたおらず残念。 2013/06/09
りょーーーー
1
経済学説史の本。内容がとても濃いため何度読んでも飽きない。著者の教養の高さを感じる。2015/01/15