内容説明
優れた産業技術を開発し、それを装備した製品をいち早く市場に出しても、イノベーターの利益獲得にはつながらない、あるいは獲得したはずの利益が継続しないことが多い。なぜだろうか?こうした事象の背後にはコモディティ化の動向がある。そこでこの問題に焦点を当てて、現状を分析し、有効な対処方策を考察したのが本書である。
目次
序論 利益につなげるイノベーション
1 コモディティ化が提起する新たな経営課題(コモディティ化による価値獲得の失敗―デジタル家電の事例;統合型企業のジレンマ―時計とテレビの事例;イノベーションとコモディティ化―時計とPC)
2 産業分野別の競争構造(光ディスク産業の競争と国際的協業モデル―擦り合わせ要素のカプセル化によるモジュラー化の進展;HDD産業のイノベーションとグローバル競争;テレビ産業の競争と利益獲得方法の多様化)
3 イノベーションと技術経営(半導体産業に見るイノベーションと経営課題;米国における技術経営の進化)
結論 新たな利益獲得・成長戦略
著者等紹介
榊原清則[サカキバラキヨノリ]
慶應義塾大学総合政策学部教授。商学博士。1949年北海道小樽市生まれ。電気通信大学経営工学科卒業。一橋大学大学院修了後、同大学講師、助教授、教授を歴任。1992年から英ロンドン大学准教授に転じた後に、日本へ戻り96年から現職
香山晋[コウヤマススム]
東芝セラミックス株式会社代表取締役社長。工学博士。1943年満州国新京市(現在の中国東北部・長春市)生まれ。東京大学工学部物理工学科卒業。同応用物理学修士課程修了後、株式会社東芝総合研究所入社。半導体技術研究所を経て、半導体事業本部に転じ、技術部長、事業部長、副事業本部長を歴任。2004年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Kiyoshi Utsugi