出版社内容情報
「科学(化学)」を切り口にした、歴史解説本。
「人類史のターニングポイントには、いつも科学(化学)の発見や進歩があった!」という文脈で、12の素材を取り上げ、それぞれの発見・発展から人類史がいかに推移したかを解説します。
歴史と科学がこんなにつながっている! といった面白さを知る、知的好奇心そそる内容にします。
内容説明
人類は多くの犠牲を払い、化学と格闘し、現代の豊かさを手に入れました。その営々と歩んできた道のりを、12の素材を切り口にして振り返ります。
目次
デンプン 人類の繁栄を約束した素材
薬 人類を病苦から救った素材
金属 人類に機械を与えた素材
セラミックス 社会インフラを作った素材
毒物 人類史に影を落とした素材
セルロース 考える葦を芽吹かせた素材
化石燃料 産業革命を推進した素材
ワクチン 人類を感染症から救った素材
アンモニア 人口爆発時代の幕を開いた素材
プラスチック 炭素器時代を開いた素材
原子核 人類に巨大エネルギーを与えた素材
磁石 AI時代を推進する素材
著者等紹介
齋藤勝裕[サイトウカツヒロ]
理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
50
こういう文系にも優しい本がいいんだよね。炭水化物の毒性:聖アントニウスの業火。奇病で麦角(ばっかく)菌に汚染されたライ麦原料のパンを食べた人に発症。イネ科植物に寄生する菌類。麦角アルカロイドの毒素を産生(26頁)。他、セラミクスってすごいね。耐熱性がアルミナ3030度、ホウ化チタン3980度、太陽黒点4000度。炭化ケイ素やサイアロンなら太陽表面6000度にも耐えられる。さらに、機械的強度、高硬度、耐摩耗性(101頁)と最強なのか。身近なハサミや包丁刃にも使われている。このような本が本当に役立つ本である。2024/12/22
スプリント
8
人類史の転換期の影に化学の進歩あり。 化学が貢献した歴史的な出来事を学べます。2024/12/06
くらーく
5
さくさくと読める化学(科学?)の歴史と物性と工学と社会とととにかく幅広く学べる本かな。話のネタ本には良い感じですね。ちゃんと中高生の頃に授業を受けて、覚えていればと言うレベルですけれど、すっかり忘れていますわ。だから、このような本を読んで、「あー、そうだったわ」とひざを打ち、本を閉じて、数分もすればすっかり忘れてしまうと言う。。。学成り難しですなぁ。 ここで取り上げられている素材を、日本の企業は改善を繰り返し、工業的に純度を上げてコストに見合う量産化を達成してきました。これは誇れる事だと思います。2025/02/01
乱読家 護る会支持!
5
⚫︎人類の繁栄を約束した「デンプン」。 ⚫︎人類を病苦から救った「薬」。 ⚫︎人類に機械を与えた「金属」。 ⚫︎社会インフラを作った「セラミックス」。 ⚫︎人類史に影を落とした「毒物」。 ⚫︎考える葦を芽吹かせた「セルロース」。 ⚫︎産業革命を推進した「化石燃料」。 ⚫︎人類を感染病から救った「ワクチン」。 ⚫︎人口爆発の幕を開いた「アンモニア」。 ⚫︎炭素器時代を開いた「プラスチック」。 ⚫︎人類に巨大エネルギーを与えた「原子核」。 ⚫︎AI時代を推進する「磁石」。2025/01/03
とっく~。
4
人類史を大きく変えた12の素材についての本だが、素材の説明が多めで、歴史に関してはそれほど深く掘り下げてはいない印象でした。 それでも文系にも解りやすい簡素な説明でよかったです。2025/04/27