感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
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日本映画の父と呼ばれる牧野省三の伝記を、息子のマキノ雅弘が書いた。その生い立ちから映画との出会い、そして監督(という役職の名前は無かったが)として膨大な作品を生み出して、文字通りパイオニアとなる。狂言方と呼ばれた監督、脚本(全ては省三の頭の中)も無い撮影、文字も読めない者ばかりのスタッフや、活動写真に偏見を持つ俳優達など、日本映画草創期の風景が伝わる。しかし、自ら見出したスター尾上松之助との軋轢や、設立にも参加した日本初の本格的映画会社である日活の首脳陣との対立で、その後半生は苦難に満ちたものだったという2016/12/31
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