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出版社内容情報
自動人形オランピア、歌姫アントニア、遊女ジュリエッタ、詩人ホフマンの三つの幻想の恋の物語をオッフェンバックがオペラに!一八五一年の一二月、第二共和制の初代大統領ナポレオン三世がクーデターにより全権を掌握し、第二帝政という時代が幕を開けた。この時代は、オッフェンバックの享楽的なオペレッタに見られるように、「旧」の文化が「新」の文化にまさに変質変容していくその途上にあって、政治的、経済的、芸術的なカオスともいえる時代であった。その時代に華を咲かせたこのオッフェンバックの「幻想オペラ」と銘打たれた全五幕のオペラ《ホフマン物語》は、一九世紀ヨーロッパ文化の中心地パリで「オペレッタの王」と呼ばれた作曲家ジャック・オッフェンバックが、生涯の最後に手がけた唯一の本格的なオペラ作品である。かつてオペラ座で繁栄を誇ったグランド・オペラや、より親しみやすいオペラ・コミックの形式を踏襲しつつ、その「幻想」的な内容は、怪奇かつシニカルな笑いを含む奇抜なものであった。音楽的にも、伝統的なオペラへの諷刺やパロディに満ちた、むしろ「反」オペラあるいは「メタ」オペラともいえるものである。
プレリュード 幻想小説から幻想オペラへ
? 《ホフマン物語》誕生
第1章 幻想作家E・T・A・ホフマンのフランス的受容
第2章 オッフェンバックのオペラ《ホフマン物語》
? 《ホフマン物語》──「幻想小説」から「幻想オペラ」へ
第1章 「プロローグ」──ドイツの酒場 クラインザックの歌
第2章 「オランピア」の幕──自動人形の歌と踊り
第3章 「アントニア」の幕──悲劇の歌姫とミラクル博士
第4章 「ジュリエッタ」の幕──鏡像喪失の物語
第5章 「エピローグ」──ふたたびルターの酒場
? 《ホフマン物語》の運命
ポストリュード セイレーンの声
註
あとがき
長野 大阪芸術大学教授/美学・芸術学順子[]
著・文・その他
石井 朗[]
編集
内容説明
詩人ホフマンの幻想の恋!自動人形オランピアは壊され、歌姫アントニアは死の歌唱に、遊女ジュリエッタは鏡像を奪い、最後の恋人ステッラも奪われ、ミューズの女神はホフマンをファンタジアの世界に誘う、オッフェンバックのメロディにのって!
目次
プレリュード 幻想小説から幻想オペラへ
1 “ホフマン物語”誕生(幻想作家E.T.A.ホフマンのフランス的受容;オッフェンバックのオペラ“ホフマン物語”)
2 “ホフマン物語”―「幻想小説」から「幻想オペラ」へ(「プロローグ」―ドイツの酒場 クラインザックの歌;「オランピア」の幕―自動人形の歌と踊り;「アントニア」の幕―悲劇の歌姫とミラクル博士;「ジュリエッタ」の幕―鏡像喪失の物語;「エピローグ」―ふたたびルターの酒場)
3 “ホフマン物語”の運命
ポストリュード セイレーンの声
著者等紹介
長野順子[ナガノジュンコ]
大阪芸術大学教授/美学・芸術学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。