内容説明
ガブリエル・デストレの乳首/紅玉と指先の蒼玉に、ル・ナン兄弟の描く農民の姿に、ブーシェの描く“優美”で艶やかな女性美に、ラ・トゥールの描く『ポンパドゥール侯爵夫人』に、ヴィアンの描く『アモルを売る女』に、廃墟のロベールが描く“甘美な憂鬱”たるアルカディアに、これらの創造の軌跡とさまざまな美的表象を探り、フランス近世美術の華麗なる真髄を明らかにする!
目次
プロローグ フランス近世美術の魅力
第1章 『ガブリエル・デストレとその妹』―フォンテーヌブロー派の女性表象の系譜
第2章 ル・ナン兄弟の農民画―『農民の家族』をめぐって
第3章 ブーシェと優美
第4章 モーリス=カンタン・ド・ラ・トゥール『ポンパドゥール侯爵夫人の肖像』―啓蒙の世紀の肖像画
第5章 ジョゼフ=マリー・ヴィアンの『アモルを売る女』
第6章 ユベール・ロベールの廃墟―甘美な憂鬱と時間性の表現をめぐって
エピローグ フランス近世美術の知的な叙情性―解説にかえて
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