内容説明
本書は写真入りの著者の個人的な山行きの記録であって、参考になる部分はあっても、けっしてガイドブック的なものではない。いずれにしても、毎日が死と直面する著者の青年時代を思えば、山に行けるのは平和だからこそである。ところがアジア2000万人、日本人300万人の犠牲という反省の上に立つ平和憲法はアメリカの世界戦略によりすっかり骨抜きになった。まさしく私たちが身にしみて体験した“いつか来た道”を歩んでいる。本書の終わりにここ何年か書いた平和について、とくに矛盾が集中している沖縄についての論文をまとめたのも、そうしたことがあるからである。「平和なればこそ」をかみしめ、関心を持って欲しい。
目次
第1部 山行き事始め
第2部 東日本の山々
第3部 わがホームグランド
第4部 北アルプス以西
第5部 山のきびしさと恐ろしさ―遭難死者60数人のゴールデンウイーク
第6部 平和なればこそ