内容説明
月の砂漠を超えて行く、アジアの「かたち」の遙かな旅。中国、インド、ペルシア、イスラム、東南アジア…長安から遙か西のローマまで、シルクロードが横断するユーラシア大陸の魅力溢れる装飾文化の世界。
目次
第1章 旅する装飾文様 文様の“ロード”をめぐる(奈良;長安;敦煌 ほか)
第2章 文様の“ハウス”各地の装飾文様史(西アジア;中央アジア;インド ほか)
第3章 装飾文様の展開と形(絹;ペルシア絨毯;刺繍の歴史 ほか)
著者等紹介
海野弘[ウンノヒロシ]
評論家、作家。早稲田大学ロシア文学科卒業。平凡社にて、『太陽』編集長を経て、独立。美術、装飾文化、都市論、文学など幅広い分野で執筆を行う。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ルピナスさん
55
表紙から息を呑む美しさ。「文様」を軸にテキスタイル・陶器・建築装飾を見るのが好きな私には宝箱のような一冊だった。シルクロードに魅了され、沢山の紀行や文学作品が多く創出されてきたのも頷ける。ブルー・スタラクタイルを用いたイラン・イスファハーンの王のモスク等、モスクの中で天井を見上げモザイク装飾を実際に愛でたいと思う。アルハンブラ宮殿やタージマハルを訪れた時の自分は貧乏だったけれど世界の色々を見てみたい、人と触れ合いたいという好奇心に溢れていた。文化やそれを作り出す人を大切にした平和な世界を願わずにいられない2023/11/06
鯖
27
正倉院の宝物が並ぶシルクロードの終点奈良からはじまり、敦煌やサマルカンドを通ってイスタンブールまで、あるいは中国の王朝順に東南アジアや中東の都市ごとに、植物やガラスにと様々なテーマの文物が見開き1枚に写真で並ぶつくり。見てるだけでとてもしあわせ。ちみちみみっちりしたイスラム文様大好きなので、特にサマルカンドやイスファハーンのモスクやイスラム文様は極楽かょってため息出た。全ページフルカラーなのがありがたい。ごちそうさまでした。2023/07/21
ソラーレ
10
シルクロードにそった美しい装飾と文様集。特に美しかったのはモスクの天井に鍾乳石を模しタスタラクタイトという装飾。まるで宝石のように輝く。それはイラン中央にあるイスファハーンという都市にあるそう。願わくば訪れてみたいそう思わされた。2023/10/02
かしこ
4
全ページがそれぞれ美しい。 見ているとテンション上がる。 アジア中東の範囲は広く、例えばシルクロード特集は奈良から始まり長安、敦煌、イスファファン、アレキサンドリアを通ってロンドンまで。 中国特集だったら古代の青銅器から始まって清の陶器まで各時代の文化の名品を紹介。 こんな緻密な装飾の実用品を作った人がいて、使った人がいてと考えると、人類の美しいものへの努力と愛は凄いと思う。2023/09/22
○△□
2
ロマンあふれる美しい1冊。大事に読んで眺めたい。2023/10/28