出版社内容情報
100冊の実例で見せるブックデザインの制作手法
『ここちいい文字』につづくシリーズ第2弾。表情豊かで五感にここちいい感覚を与える本のデザインとは? 本書は、「編集」「装丁」「組版」「文字」「加工」「造本」「連作」のコンテンツに分け、100の実例とともにブックデザインの手法を紹介、読むという行為や時間をここちよく感じてもらえるような本の制作・手法の深淵を探ります。
内容説明
本は情報の器のみにあらず。感動を所有するオブジェだ。実例100冊。『ここちいい文字』に続くシリーズ第2弾。
目次
序章 本は何処へ行く
第1章 編集は物語
第2章 装丁は劇場
第3章 組版は舞台
第4章 文字は役者
第5章 加工は仕掛
第6章 造本は建築
第7章 連作は組曲
著者等紹介
高橋善丸[タカハシヨシマル]
グラフィックデザイナー。タイポグラフィを主軸としながら、湿度ある視覚コミュニケーション表現を探究。欧米からアジアまで、講演、審査員、企画展等に多数参画。主な受賞に、ニューヨークADC銀賞、特別賞、香港デザインアワード銀賞ほかがある。株式会社広告丸主宰。大阪芸術大学デザイン学科長・教授、中国寧波大学客座教授。日本タイポグラフィ協会理事長、JAGDA、東京TDC、Newyork TDC、DAS各会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ま
32
これまでの著者自身の著作またはブックデザインを手掛けた本の作品集。コストをあまりにも度外視しているというか、創りたいものを創っているという感じ。確かにその分独創的ではある。終盤は本というより本の形を借りたアート作品の様相を呈している。多分いちばんこの本で「ここちいい」と思ってるのは他ならぬ著者本人だろう。著者はきっと、電子書籍時代にあってリアル書籍の可能性を探ろうとしているんだろう。絵画が写真に取って代わられそうになりながらも写実以外に可能性を見出して発展したことを考えると、そういう人も必要。2023/08/29
秋良
15
ブックデザインを手がける高橋善丸の作品集。情報伝達の速さではネットに敵わない本という媒体が、今後は誰に求められてどう残されていくか。その問いの答えの一つに所有欲を刺激するデザインがある。確かに小説は手元に置いておきたいものってあまり無いけど、綺麗な美術書なんかは本棚に置いといてたまに眺めたい。情報を内包する器としての本を芸術作品のように楽しめる。2022/05/30
ganesha
5
本は「紙の風合いから本の形態まで、装丁デザインを含めたその佇まい全てで情報を享受できるメディア」であるというグラフィックデザイナーによる、著作や関わった書籍の紹介と本づくりの基礎について。フジタの図録がとても格好良い。蒔絵と治良さんの図録はそういえば見覚えがある。金文体が好きだったことを思い出しつつ、心地よく読了。2022/08/26
あきひと
2
本のデザイン、特に著者が製作してきたさまざまな表紙の体裁を集めた。 本のテーマや中身を象徴するデザインだったり、シリーズものであればシリーズ全体で一つの大きなデザインになったりと、ざーっと眺めて楽しめました。図書館本。2022/01/13
Go Extreme
1
本は何処へ行く 編集は物語 装丁は劇場 組版は舞台 文字は役者 加工は仕掛 造本は建築 連作は組曲2021/10/10