内容説明
まるでピアノを前に弾き語りをするようなエゾリス、兄弟ゲンカをするあどけないキタキツネ、枝のすき間からこちらをのぞくシマエナガ、春を目前に今年の幸せを祈るようなシマリス…本書では、北海道を舞台に、滅多に見ることのできない表情豊かな動物たちの、愛らしくも神秘的な世界を紹介します。四季とともに美しくも厳しく移ろう自然、そのなかで時に人間のような表情を見せる動物たちの姿は、感動的で物語を感じさせるものばかり。
著者等紹介
井上浩輝[イノウエヒロキ]
1979年北海道札幌市生まれ。札幌南高校、新潟大学法学部卒業、東北学院大学法務研究科修了後、北海道に戻り風景写真の撮影を開始。次第にキタキツネに惹かれ、キタキツネをはじめとする北海道の野生動物や美しい自然をカメラに収めるようになる。「2014東京カメラ部10選」など受賞多数。2016年には、米誌「National Geographic」の「TRAVEL PHOTOGRAPHER OF THE YEAR 2016」ネイチャー部門において、日本人初の1位を獲得。多数のテレビ番組でもその活動が取り上げられている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
158
先日の『Look at me! 動物たちと目が合う1/1000秒の世界』に続いて、井上 浩輝、2作目です。今回は雪うさぎのようなエゾリス(表紙)が主役です。紅葉と白銀の御伽噺のような美しい世界のひと時をどうぞ。 https://pie.co.jp/book/i/5420/2020/12/17
chantal(シャンタール)
56
ほんとに、一枚一枚の写真が物語を語っているようだ。本誌は写真のみで、キャプションなどの文字は一才ない。それでも、本当に一冊の物語を読んだような気分になる。北の動物たちの、なんと表情豊かで愛らしいこと!エゾナキウサギはなんと、氷河期に北海道へ渡ってきたそうな。人間よりずっと長い歴史を持っている。動植物あっての人類、人の勝手で彼らを脅かしてはいけないんだけど、でも人間の生活も守らなきゃだし。こう言った本を読むと、いつもこの矛盾に突き当たる。でも、この写真集ではただただ、単純に癒されたい。2024/09/30
東谷くまみ
47
1枚1枚の写真が物語そのもの❤️なんて素敵😍春の淡い光、夏の陰影、秋の彩り、冬の厳しくも美しい白。北海道の大自然の中で生きる野生動物の豊かで愛らしい表情に目が釘付け。何度眺めても頬が緩む😍ほんとにかわいい😍井上さんの写真は被写体の動物の可愛らしさだけが伝わってくるのではなくて、そこに草や木、花、大地…北海道の自然と動物たちの豊かな繋がりが浮かび上がってくるところがすごいなと思う。あとがきの文章も柔らかくて素敵だけど、井上さんの太陽のような明るくてあけっぴろげな笑顔にときめいた😊2023/11/03
馨
42
おとぎの森とは、北海道でした。同じ日本とは思えぬ豊かな自然と季節ごとに見せる動物たちの豊かな表情に癒されました。滅多に見られない光景満載だそうです。クマもウサギも鶴もキツネもフクロウもいる。実際には弱肉強食の世界なのでしょうが、この写真では動物の種類に関係なく共存しているように思えます。動物たちの家族愛や愛くるしさがたまりません。キタキツネ可愛い。2021/01/01
サクラ
5
本当におとぎの森の住人でした。見てるのほっこりしました。でも、決してここはおとぎの森ではなく寒さ厳しい北国。可愛い顔をしていても逞しく生きているのでしょうね。そしてその生き物たちの生きる場所を奪ってはいけません。2022/11/16