内容説明
ミュシャがたどった2つのおとぎの国“世紀末アール・ヌーヴォー”と“スラヴ・ファンタジー”。アール・ヌーヴォーの父、アルフォンス・ミュシャの装飾パネル、ポスター、本・雑誌の挿絵、大作「スラブ叙事詩」全20篇など約370点を収録した豪華作品集!
目次
第1章 ミュシャとパリ(ミュシャ・スタイルの開幕 聖なるサラの光の下に;ミュシャの世紀末劇場;ミュシャの装飾宇宙 美しき女たちの楽園;ミュシャとモダン都市生活 ポスターからパッケージまで;パリ万国博覧会とミュシャ ほか)
第2章 ミュシャとアメリカ(ミュシャ・アメリカン 祖国への回り道)
第3章 ムハ(ミュシャ)とチェコ(「スラヴ叙事詩」への招待;スラヴ主義とデザイン ポスト・アール・ヌーヴォー;ムハ(ミュシャ)の油絵―色彩と線の葛藤)
著者等紹介
海野弘[ウンノヒロシ]
1939年東京生まれ。評論家、作家。早稲田大学ロシア文学科卒業後、平凡社にて『太陽』編集長を経て独立。美術、映画、音楽、文学、都市論、ファッションなど幅広い分野で執筆を行う。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おりん
33
画集。先日ミュシャ展に行って感動し購入。ミュシャ展の図録の方も検討したが、こちらの方が解説少なめで絵が大きく、色も良かったのでこちらを選ぶ。解説少なめとは書いたが300ページ超あるのでそこそこ分量はある。ミュシャファンで絵重視の画集が欲しい人は選択肢に入れても良いと思う。2018/03/25
Kikuyo
32
衝動買い。女性の美しさと植物や花の美しさが融合したミュシャ独特の世界。とてもきれい、香り立つような美しさ。繊細、やわらかな気品。精緻な彩色、ミュシャの装飾宇宙に引き込まれる。2016/09/30
みっちゃんondrums
25
ずっと欲しかった本、思いきって購入した。ゆっくりと眺める贅沢な時間。美しい絵をたっぷりと堪能できる。「スラブ叙事詩」のことを初めて知った、ミュシャ初心者です。2016/12/28
鱒子
25
図書館本。とても美しい本でした。アールヌーヴォーを代表する画家であるミュシャ(ムハ)の作品集。ファンタジックで装飾的な作風が有名ですが、スラブ叙情詩という一連の作品は、油彩で重みのあるものになっています。恥ずかしながら、私はスラブ民族の歴史をよく知らないので、分からない所がたくさんありました。ミュシャの年表を見ると第二次世界大戦と同じ年に亡くなっています。東欧が大いにかき乱された、辛い時代を見なかったミュシャ。しかし、この時代を目にしたならどんな絵を描いたのだろうと、想像してしまいます。2016/11/26
じーにあす
22
美しいのですね、ミュシャさんの描くものは。ポスター類は本当に緻密で綺麗。フレームのデザインも凄く凝っていて、素晴らしいの一言です。100年前のものかと思うと尚更。幻想的な女性の絵が多く、うっとりしてしまいます。漫画の人物のような、線を意識した絵が多いので、日本人好みなのかなと。こう言った写実的な絵は理屈抜きで惹かれてしまいます。ページ数も多く、ボリュームたっぷりで、絵を見るならこれで満足かなと思いました。油絵も見事ですね。ミュシャ展、行かねば!2019/08/11