内容説明
父親を手伝い、煙突掃除をする少女アディダス。母親は他界し、父と2人、慎ましくも、楽しい日々を過ごしていた。彼女の悩みは突然理由もわからず気絶してしまうこと。その回数は次第に増え、気絶している時間も徐々に長くなってきている。ある日、煙突の奥深くへと迷い込んだアディダスは、人間よりも一回りも二回りも大きい怪物に出くわす。彼らは地中深くで、人間の能力や体調、感情するも制御する機械の管理をして暮らしているのだ。アディダスの謎の発作もこの機械の不調が原因だった。やがて、機械の存在を嗅ぎつけ、それを我が物としようとする輩が現れる…。ある少女の冒険を通じて、夢と世界の謎に迫る寓話的ファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kasukade
3
面白い★これは面白いですよ。最後にいくまでの流れでおいていかれましたが、二回読むと見えてきそうです。「アダムとイブ」の話を現代風に仕上げてる。すごい良く出来た物語。波状もありますが、絵も相まって非常に読みやすく楽しめるマンガでした。変わり種や海外マンガに興味ある方は必見です2014/12/21
じぇろポーta
1
ドリームワークスあたりでCGアニメ映画化して欲しい。可愛い絵柄の寓話ファンタジーなんだけどところどころでえらいキツイ表現がモロに出てくるのが面白い。2015/03/03
インドリ
0
フランス辺りの国の漫画、バンド・デシネを読むのは今回が初。2時間ぐらいかけてじっくりとのめりこんで読んでしまった。前半の煙突掃除をする親子の話からは想像できないくらいに壮大な話になっていきます。ある種の哲学的な要素が入りつつも、それのせいで物語自体が読みにくくなっていることはない。B.D.恐るべし…。他のバンド・デシネ作品も読んでみたくなった2015/11/15
籠り虚院蝉
0
クロスワードパズルが好きな小さな女の子が煙突から地の底へ落ちて、人間の生命エネルギーを司る機械を動かす不思議な機械――カラクリ――を動かす生物と出会うことから始まる物語。最後にはまさかこんなに壮大な神話のようなものになるとは思わなかった。私たちは結局、何者かの想像した世界の中で生きているんだろうか。でも、少なくともアディダスの元の世界と違う点は、私たちの生き方は私たち自身である程度思うように変えられるようになってるってことだし、さいわいこの世界には「杜」がある。2015/10/29
片桐安十郎
0
渋谷の漫画サロントリガーにての読了。面白い!!まさかこの物語がこんなに壮大なストーリーになるとは思いませんでした。僕達が生きているこの世界はアディダスが新たに作り出した世界なのだな...と思いました。この解釈であってるよな?難しく1回読んだだけでは全てを理解することは出来ませんでしたが、これぞバンドデシネだ!!と感じることの出来る漫画でした。2015/10/11
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- 和書
- 現代フロイト読本 〈1〉