内容説明
スケッチ、美術教育、一枚の絵ができあがるまで、絵の楽しみ方、そして、絵を描いて生きていくということ。デビューから30年を経たイラストレーター寺田克也が、見ること、知ること、描くこと、そして、“ひとつ”をきわめて生きていくことについて語る。
目次
電車に乗っておじさんを描く
絵を描くのは何故めんどくさいか
想像力の邪魔をしないでいただきたい
立体的におじいさんをいじる
美人ってなに?
魔法の道具とスーグデ・キールの呪い
看板をあげてみる
それじゃここらでシゴトの絵を描いてみますよ!(メイキング下描き編;メイキング着色編)
見ることと描くことと話すこと
ライブで描く、ひたすら線を引いていく
絵をたのしむぜ
マンガとイラストで人生を語る?
絵を売る
絵描きとしてできること
絵を描いて生きてきた
運が大事
著者等紹介
寺田克也[テラダカツヤ]
1963年12月7日岡山県生まれ。イラスト、マンガ、ゲーム・映画のキャラクターデザイン等、活躍は多岐にわたる。近年ではアメリカでの個展を定期的に行い、好評を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
55
再読。分厚くてやはり読み応えありました。絵が上手い人はやはり描くのが速いんだなーと寺田先生のメイキングを見て思いました。イラストは漫画と違って一枚で世界観を表現するのだから、大変だなあと思います。何気ない落書きでも上手いんだから寺田先生はやっぱりすごいです。2016/06/23
ヒロミ
50
豪華なカラートレペの装丁と立派なコート紙を使った本文で分厚くて重い凝った本。イラストレーターとして30年間一線で活躍されてきた寺田克也さんの仕事哲学を対談形式で軽く語った本。電車の中でのおじさんスケッチは真似してみたい。「才能が本当にある人は周りが放っておかない」というのは以前スガシカオさんも語っていたので驚いた。しかしフレンチコミックのBD(バンドデシネ)及びメビウスの絵が日本の漫画に与えた影響は絶大なものがあるなーと寺田氏やオノナツメ氏の独特の線の共通点を見て思った。メビウスの画集がほしくなる。2016/03/31
nizimasu
6
SFが好きな人なら一度は目にしているはずの寺田克也さんのインタビュー連載をまとめたもの。そこには職業としてイラストレーターをしていた矜持みたいなものがほとばしっていてこれは日本版の「アートスピリット」だとちょっと大げさだが思った次第。日本においてはキャラクターが幅を利かせるマンガの世界が主流な訳でそこに余白や想像の余地のある小説の挿絵やイラストというのはキャラとは違う世界観の落とし込みみたいな作業があると思う。しかもその超絶的なテクはメビウスに影響を受けているけどもはやワンアンドオンリーでそこもまたスゴい2016/01/10
kanon
4
なんだかインパクトのある表紙に惹かれて。この方の絵をよくは見たことなかったのですが、ちょっと見てみたいなっと思いました。2015/10/31
smatsu
1
絵を描くということ、それを仕事にして生きていくとはどういうことなのかというテーマで、著者がインタビュー形式で語り下ろす内容。所々に軽くネタを入れたりしているけど内容は非常にまじめで濃いものだと思いました。著者と同じような道へ進もうと考えている人には非常に参考になる話なのではないかと。私自身は興味本位で読んだもので(すみません)正直内容はわかったようなわからんような?微妙な感じです。世阿弥の『風姿花伝』を読んだときのあの感じ、価値ある話なんだろうけど自分のレベルが低くてついていけてない。ぐぬぬ…という2020/02/05