内容説明
赤く光るクラゲ、世界一の視力を持つウミホタル…。美しく、幻想的な深海生物たち。地球最後の「秘境」に生きる究極の生命の姿、約110カット。
目次
ヒカリジュウモンジダコ
ゴマフホウズキイカ
サメハダホウズキイカ亜科の一種
ウスギヌホウズキイカ
スカシダコ
イチメガサクラゲ科の一種
カブトクラゲ目の一種
アンコウ目の一種の稚魚
ムネエソ科の一種
ワニトカゲギス目の腹部〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
171
光のない世界を想像できるだろうか。宇宙でもない、窓のない部屋でもない、深海へ。水温も水圧も地上部とは全く異なる超深海層で光を放ち生きるもの。なぜ輝くのか、その意味を知りたい。一寸先さえ見渡すことができない漆黒の闇に透明という究極の明かり。生命の神秘を教えてくれる。起源は深海だったのだろうか。限られた世界で不可欠なものだけが生きる。人間は求め彷徨い続けるが、ここにも学びがある。光を集めるもの。あえて光を失うもの。ことばを通さずに伝えあうもの。大きくても小さくても変わりのないもの。この星がある限り永遠の世界。2023/01/09
真香@ゆるゆるペース
131
図書館本。暗黒、高圧、低温、低酸素濃度という極限の世界「深海」。その全容は、未だ約5%ほどしか解明されていないという。本書は、そんな深海での海洋調査等で撮影または捕獲された生物達を紹介。不気味な顔つきや珍奇なフォルムながらもカラフルで美しいその姿は、まるで誰かの手によって作られたアート作品のよう。地球最後の秘境といわれる奥深くで、マイペースにひそやかに暮らす彼らの姿に感動した。深海は今はまだ限られた人しか行けない世界だけど、今後更に調査が進み、多くの人がもっと身近に感じられる場所になることを期待。2021/04/24
かりさ
93
どうしてこんなに惹かれてしまうのかしら?と言うくらい、深海世界に存在する深海生物に魅せられます。深く光の届かない暗闇の中でこんなにも美しく彩られる世界があるとは。宇宙よりも謎が多いとされる秘境に生きる生命たち。この神秘な輝きは見れば見るほど謎に満ちていて、さらなる興味を深めます。オールカラーで紹介されているのも感動的。私たちの想像を遥かに超えた生命体がもっともっと存在しているのだそう。綺麗だね、不思議だね、すごいね、と、小さな息子と何度も飽きることなく眺めています。2016/05/04
肉尊
86
深海の魅力的な世界を迫力ある写真で紹介!深海生物はあまり動きがないからか、透き通るような肌、触手、発光体など、まるで目の前にいるかのような迫力!動画とは違った良さが味わえる。印象的だったのは、光るスミを吐くホタルイカ。まるで魔法のエフェクトのようで美しい。この本には紹介されていなかったが、スケーリーフットという硫化鉄でできた貝もいるらしい。新江ノ島水族館では標本展示されているはずなので、いつか訪問してみたい。深海にも確かに命の息吹は感じられた。地球は海の底まで美しい!2023/01/11
kinkin
50
深海という言葉に反応してしまい、図書館でみつけさっそく読んだ。最近は深海の生物もかなり知名度もアップしこの本で紹介されているものも知っているものも多かった。しかし、深海にはまだまだ未知の生物がいることは確かだろう。2014/06/27