内容説明
「異常」の底の真実を見抜く。上巻、下巻を併せて通読していただければ、世紀末に起きた事件や事象という身近なテーマを手がかりに、吉本さんの視線と彫りの深い考察を通して、「20世紀の思想」が到達した場所と、その思想的限界が、おのずと俯瞰できるはずだ。そして、さらに、その思想的限界を見据えるところから、それを超えた「21世紀の思想」のありようも、予兆的な形として見えてくるのではないかと思う。『超「20世紀論」』という、この本の題名には、そういう意味合いが込められている。
目次
“酒鬼薔薇事件”を読み解く(少年院送りにすべきは親と学校の先生だ;供述調書が示す“異常にして正常”な精神)
ダイアナの死は自業自得である
エコロジストに騙されてはいけない
『買ってはいけない』の主張は“経済的殺人行為”だ
「援助交際」論議は間違いだらけだ
「自慰の時代」のセックスを論じる
「学校は崩壊すべき」と主張せよ
テレビの読み方(テレビニュースキャスターを斬る;“テレビ知識人”を疑え;お笑い芸人をまとめて斬る)