内容説明
20世紀政治学の権威ラスウェルが、哲学者カプランの協力を得て政治学の分析枠組を構築。それに沿って古今の政治学の考察を統合し、「現代政治学」の方向づけを試みた画期的名著。難解なため翻訳がなく、書名は有名だが内容紹介の遅れていた現代の古典が、丁寧な訳文でついにその全貌を現した。ラスウェルは今なお汲めども尽きぬ刺激の源泉である。
目次
第1部(人間;思考様式;集団)
第2部(影響力;権力;象徴;行為)
第3部(機能;構造;過程)
著者等紹介
ラスウェル,ハロルド・D.[ラスウェル,ハロルドD.] [Lasswell,Harold D.]
1902‐1978。米国の政治学者。政治学刷新の中心となったシカゴ学派を代表する学者で、行動科学的政治学の創始・推進に大きく寄与した。政治学への精神分析の導入を試み、政治コミュニケーション研究でも知られ、政策科学を提唱したことでも有名である。本書はそれらを集大成し、政治学的な諸概念を行動科学的研究のために整理し、定義づけようとした野心作である
カプラン,エイブラハム[カプラン,エイブラハム] [Kaplan,Abraham]
1918‐1993。米国の哲学者。ソ連、オデッサ生まれ。米国に移り、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で博士号を取得。カリフォルニア大学ロサンゼルス校、ミシガン大学、ハイファ大学(イスラエル)で教授を務めた。プラグマティズムの影響を受けており、行動科学の哲学的基礎づけをしたことで知られる。アメリカ哲学会会長(1947~1958)
堀江湛[ホリエフカシ]
1931年生まれ。慶応義塾大学法学部教授、日本政治学会理事長、尚美学園大学学長などを歴任。慶応義塾大学名誉教授。専攻、現代政治学
加藤秀治郎[カトウシュウジロウ]
1949年生まれ。京都産業大学教授を経て、東洋大学法学部教授。専攻、政治学、比較政治学
永山博之[ナガヤマヒロユキ]
1963年生まれ。慶応義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。現在、広島大学大学院社会科学研究科准教授。専攻、国際政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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