内容説明
今日では、「利益誘導」や「利益誘導政治」という言葉は、きわめて一般的な言葉になった。政治学の事典でも、また、高等学校の社会科の用語集でも、一つの項目として入っているほどである。本書は、このような利益誘導政治に関して、その本質と機能を、また諸外国の事例と比較しながら明らかにすることで、読者に利益誘導政治を正しく判断する情報を提供しようというものである。
目次
利益誘導政治のメカニズム―選挙と国民の期待
アメリカ―「豚肉配り」と議員の再選追及
イギリス―ウエストミンスター型利益誘導政治
カナダ―自由党を中心とする利益誘導政治
フランス―利益誘導政治と公職兼任制度
ドイツ―政党と国家の関係における利益誘導
イタリア―政治腐敗と選挙制度
ロシア―ロビイング制度化への模索
韓国―青瓦台・地域主義・財閥の三位一体
台湾―黒金政治とクライエンテリズム
中国―共産党主導下の利益誘導政治
アフリカ―利益誘導政治の位置とコンテクスト
日本―利益誘導と政治腐敗
著者等紹介
河野武司[コウノタケシ]
1958年、広島県生まれ。慶応義塾大学法学部教授。専攻は政治学
岩崎正洋[イワサキマサヒロ]
1965年、静岡県生まれ。杏林大学総合政策学部助教授、博士(政治学)。専攻は、比較政治学
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