内容説明
障がいを受容(受苦)して我がものとして認識してきた主人公「私」の「実感記録」。透析に至った原因と、移植手術への流れ、私なりの社会活動やイタリアへの旅、今日へとつながる「死生観」と「身体観」、「移植腎の死」から「人工血管」へとつづく生命保持を描いている。そして、医療現場での「接遇」について所見をまとめた異色作。
目次
第1章 透析から移植へ(即日透析;“社会復帰”;もの言わぬ臓器 ほか)
第2章 社会復帰(バンコクまで―イタリア渡航挫折記;妻と旅したイタリア、そして異国での透析;テレビ出演・講演会 ほか)
第3章 断章風に、翻ってみて(向日的な生;生と死の“会”;臓器移植とアニミズム ほか)
著者等紹介
澤井繁男[サワイシゲオ]
1954年札幌市生まれ。27歳のときに人工透析の生活に入り、34~44歳は移植腎で過ごすが、再透析に戻る。その後、腹膜透析も失敗、再々透析に。現在、継続中。最終学歴は京都大学文学研究科博士課程満期退学。東京外国語大学論文博士(学術)。作家、イタリアルネサンス文学・文化研究家。元関西大学文学部教授。放送大学(大阪)非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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