内容説明
「少国民」はどのように生み出され、育てられたのか。そしていまの少年文学は?
目次
第1章 愛国と冒険の扉を開く(大和心(泉鏡花)
朝鮮の併合と少年の覚悟(巌谷小波)
南洋に君臨せる日本少年王(山中峯太郎))
第2章 「少女」の世界(おてんば娘日記(抄)(佐々木邦)
忘れな草(吉屋信子)
名を護る(北川千代子))
第3章 底辺からのまなざし(白い壁(本庄陸男)
港の子供たち(武田亞公)
露地うらの虹(安藤/美紀夫))
第4章 われ、少国民なり(東の雲晴れて(山中峯太郎)
条詩―きみは少年義勇軍(巽聖歌)
軍曹の手紙(下畑卓))
第5章 軍靴の果てに(「少年文学」の旗の下に!(早大童話会)
浮浪児の栄光(抄)(佐野美津男)
おならのあと(岩本敏男)
島(仲宗根三重子)
ふまれてもふまれても(狩俣繁久)
The End of the World(那須正幹))
著者等紹介
相川美恵子[アイカワミエコ]
1960年岐阜県に生れる。龍谷大学短期大学部教員。近代および現代日本児童文学を中心に研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
42
少国民って、美化された言葉だと思った。差別もいじめも、あのころはむき出しでストレートだった。日本という国が世界でどんな存在なのか、少年少女は知るよしもなく、戦争に美しく巻き込まれていったのだと感じた。別の言葉を使えば、洗脳。2023/10/07
鈴音
1
戦前戦中戦後のジュニアノベルのアンソロジー。当時の世相が反映されていて興味深い。なので今の価値観で読むと苦しく感じる。 少女小説の忘れな草、名を護るは世相の反映が少なく感じられて今読んでも読みやすい。 解説がとてもよかった。 2022/09/10
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