内容説明
思想の巨人たちが残した闘いの跡を独自の観点からとらえ、今この時代の危機を問う。
目次
序 忠誠と幻視のはざまで
1 三人の異端審問がはじまる(俺は何か悟ったような気になったぜ(一九三三年)埴谷雄高
生涯を賭けてただ一つの歌を(一九四一年)花田清輝
おれが讃辞と富とを獲たら捨ててくれ(一九五四年)吉本隆明)
2 異数の世界におりていく(花田清輝よ、そこには厳粛な愚劣があった(一九五六年)埴谷‐花田論争
ぼくは拒絶された思想としてその意味のために生きよう(一九五七‐六〇年)花田‐吉本論争
死者の数を数えろ、墓標を立てろ(一九六二‐六四年)
俺たちは彼らを“あちらの側”に預けてあく(一九七二‐七五年)
資本主義は勝利することによって、資本主義はすべてに勝利する(一九八四年)吉本‐埴谷論争)
3 “帝国”はけっして滅びない(二〇一三年)
著者等紹介
野崎六助[ノザキロクスケ]
1947年東京生まれ。作家評論家。1992年『北米探偵小説論』で日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。