内容説明
名作『月と六ペンス』出版から一世紀、いま、時代の岐路に立つ人々への指針となるモーム文学の魅力。
目次
第1章 デビュー作『ランベスのライザ』をめぐって
第2章 『人間の絆』の真実をめぐって―世紀末の文化的混沌に翻弄されるフィリップ・ケアリを映画表現の視点から考察する
第3章 『月と六ペンス』―楽園に魅せられた芸術家像の皮肉
第4章 モームの短篇小説にみる生と死と―「ハリントン氏の洗濯物」と「サナトリウム」を中心に
第5章 『お菓子とビール』―一流のファッション誌に掲載された作品のアイロニー
第6章 モームの作品に見る卑俗な人間たちの反俗性―ニコルズ船長と物知り君の場合
第7章 サマセット・モームの『劇場』のヒロインをめぐって―小説で描かれた舞台と女優人生の妙
第8章 映画版『クリスマスの休暇』について―原作の映画的注釈の意味
第9章 兵士に愛された小説―『剃刀の刃』における読者の受容について
第10章 モームの「変わり種」における異質なる者の姿
第11章 サマセット・モームの日本における受容について
講演記録 映画化された短篇集『四重奏』の魅力と問題点
著者等紹介
清水明[シミズアキラ]
信州大学名誉教授。1978年弘前大学教養部講師、助教授を経て、1986年信州大学人文学部助教授に転任。その後、教授として勤務し、2014年3月停年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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