内容説明
トマス・ハーディと妻たちの栄光と苦悩と確執の歳月をたどり、文学と歴史が交錯するハーディ文学生成の「真実」に迫る。「帝国」「階級」「ジェンダー」「宗教」を問い、多数の貴重な図版を配した著者渾身のハーディ文学論。
目次
序章 トマス・ハーディの文学と二人の妻
第1章 作家ハーディの誕生―最初の妻エマ・ラヴィーニア・ギフォード
第2章 農村と都会―ドーセットとロンドン
第3章 田舎屋から邸宅へ―マックス・ゲイトに移り住む
第4章 ヴィクトリア朝の「女」の言説を覆す―『ダーバヴィル家のテス』(一八九一)
第5章 ヴィクトリア朝の価値観を斬る―『日陰者ジュード』(一八九六)
第6章 小説家から詩人へ
第7章 フローレンス・エミリー・ダグデイルの登場
第8章 トマス・ハーディ晩年の成果とフローレンス・ハーディの栄光と苦悩
終章 トマス・ハーディと二人の妻が遺したもの
著者等紹介
土屋倭子[ツチヤシズコ]
津田塾大学英文学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。米国ブリンマー大学MA課程修了。津田塾大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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