内容説明
雪国の故郷の思い出、文学に憧れた少年時代、中国大陸での経験、芥川賞受賞の前後…若き日を回想する自伝。戦中、ビルマ従軍の記。井伏鱒二を中心とする阿佐谷界隈の文士たちとの交流。―遺された作品のどの一篇からも、激動の世紀を生き、終生、文芸を愛し、文芸の道を歩んだ人の熱い魂の息遣いが聞こえてくる。
目次
人生を作る
ビルマの憂鬱
阿佐ヶ谷あたりで大酒飲んだ―中央沿線文壇地図
峠の文学碑
好色の隠者
浜谷浩と北京の大宴
碁ガタキ列伝
木山捷平の詩碑
なつかしい「長夜の宴」
昔の借家〔ほか〕